E3のついでに、北米のゲームショップで写真撮りまくってきた。

E3前日の今日はマイクロソフト(以下MS)のメディアブリーフィングがありましたね。ロスにはいましたが入ることができなかったので、結局ホテルでニコニコ動画の生中継見てました。だから情報量は日本にいる方々とほとんどおんなじです。

 

メディアブリーフィングに行けなかったから、というわけじゃないんですが、自由になる時間がかなりあったのでゲームショップに行ってきました。ダメもとで写真を撮ってもいいかと聞くと、「OK!あそこにスパイダーマンがあるから、あれも撮っていけ」みたいなことを言われたので、バチバチと撮影してきました。

 

行ったのはGame Stopというお店でかなり大きなゲームチェーンらしいです。ユニバーサルスタジオに併設されたモールの中にあります。ロスアンゼルスはだだっ広くて、たくさんお店がかたまってるショッピングモールのような場所がボチボチあるようです。

 

それでは、たーくさん色々と撮ってきましたので、写真から想像できる北米のゲーム事情なんかもお話しながらご紹介していきます。

 

 

全く日本と違う勢力図

 

入り口から入るとすぐ左側に、いきなりドーンとXbox 360コーナー。この大きさ、しかも一番いい場所に構えています。日本でXbox 360をこの扱いで置いているお店はほとんどないと思います。試遊台もロゴの看板がついた広いコーナーで2台もあります。

 

 

Xbox 360の隣にWiiとDSのコーナー。2機種あわせてXbox 360より少し狭いくらい。左側にちょっと切れちゃってますけど、試遊台が1台置いてあります。

 

驚いたのはDSの扱いの小ささ。手前の棚がDSですが、WiiやXbox 360と比べたらあんまり目立たないですよね。やっぱりアメリカでは携帯機より据え置き機がメインということなんでしょうか。それから分かりにくいですけど一番手前の棚の黒いケースにはゲームボーイアドバンス(以下GBA)が飾ってあります。みんな裸のカートリッジで売られていました。

 

ちなみに、ハードの普及台数で言えば、アメリカでもWiiやDSはトップです。Xbox 360よりも扱いが小さいのはお店の特性によるものなのか、何か他に理由があるかは分かりません。英語ができれば質問してくるんですけどね、すんません。

 

 

で、一番奥がPS3、PSP、PS2のコーナー。左奥にある試遊台で3機種のゲームがそれぞれ遊べます。3機種あわせてXbox 360と同じくらいの広さ。日本におけるXbox 360の位置・・・よりはまだかなりいい扱いではないでしょうか。

 

場所の占有率的な印象は、MS、任天堂、ソニーの3社でほとんどおんなじくらいって感じです。ただ陳列しているハードの数が違うので、Xbox 360の場所は広いですし、PSPやPS3は小さいです。

 

 

左奥にある試遊台で3機種のゲームがそれぞれ遊べます。

ぐるっとまわってきて試遊台コーナー。この写真の右奥にいくと入り口に戻ります。大体の位置関係を図にしてみました。上の写真の右下にチラッと黄色く写っているのが中央にあるレジカウンターです。

 

試遊台コーナーは充実してますね。Wii、PS3、Xbox 360の試遊台がここでも2台ずつ。各ハードのコーナーにあるものとあわせると計12台。日本のゲーム専門店からしたらきっとうらやましい限りですね。

 

日本では見かけないもの


日本では滅多に見ない、Wiiスポーツの試遊台。多分お店が狭くて危ないから日本ではやってないんだと思うんですけどね。普通に置いてありました。

 

右の写真は、リモコンとヌンチャクを撮ったんですが、なんか電話の受話器についてる線みたいなのくっついてますよね。そして、本来一体化するリモコンとヌンチャクはそれぞれ別のところに接続されてます。これ、任天堂の試遊台なのでこういうものが公式にあるってことですよね。僕は日本ではちょっとみたことありません。

左側は街スベリという、PlayStationMoveモーションコントローラー対応のタイトルです。右側はちょっと小さいですがグランツーリスモ5。お店のPVですが、日本のお店では流れてはいないと思います。おそらくは秋以降に発売が予想されるタイトルですからね。

 

逆に、北米では随分前からプロモーションをかけるんだなあと、いう感じです。

 

 

警備員?のおじちゃん。こんな格好をした人がお店に3人もうろついています。しかも、お店に入るなりメチャクチャきさくに話しかけてきます。「ハロー、なんのゲームが欲しいんだ?どのジャンル?」「あ、そのソフトXbox 360版はリージョンコードかかってるから、日本に持って帰るならPS3版買った方がいいぞ。」

 

すごく詳しいし、ガンガンコミュニケーションをとってきます。日本にいたら名物店員かも。ただ、もう1店ゲームショップをまわったんですが、そこはもう少し小さいお店で普通にお兄ちゃんが店員やってましたから、警備員風なのはここだけなのかもしれません。気さくに声をかけてきて、商品知識が豊富なのは同じですけどね。

 

 

GAME CARDと書いてありますが、オンラインダウンロードに使うゲームのプリペイドカードのようです。日本で売られているものと違って色んな種類があります。よく見るとゲームのタイトルがあって、そのゲームのダウンロードコンテンツが買えるカードというわけです。

 

かなりたくさんおいてあります。これ、ダウンロードコンテンツがあるよっていう宣伝にもなってすごく賢いですね。日本でやるとお店側に中古での利益回収がなく在庫リスクだけが残るので難しいかしら。

GAME CARDの裏側にあったのが、このお店オリジナルのギフトカード。ゲームショップのギフトカードなんて聞いた事ないですよね。これはGameStopというチェーンが強大である、ということなのかなあ、なんて思いました。

 

 

アメリカで人気のゲームは?

 

(写真が切れていますが、クリックすると元のサイズで見ることができます。)

 

これは、お店でフィーチャーされているゲームを撮ってきました。まず左上はマイクロソフトのHaloシリーズ主人公マスターチーフ、右上は日本の洋ゲーファンには有名なRPG、Fallout3。下の段はお店の外から観れる展示ですが、左下はメタルギアソリッド(以下MGS)。MGSはかなり人気があるようです。右下はソニーのポスターで「Greatest Hit」と銘打たれています。リトルビッグプラネット、キルゾーン2、レジスタンス2、インファマス、そしてゴッド・オブ・ウォーコレクションと並んでいます。

 

全く日本とは傾向が違いますね。同じなのはMGSぐらい?あと、ここには写っていませんが、マリオとかもボチボチいました。一番最初のお店の看板の上にいますね。あとは、マリオカートWiiやマリオギャラクシー2が試遊台にありました。

 

でも、北米の売り上げランキング的なものやハードの普及台数なんかと比較したとき、やっぱり任天堂系がちょっと弱いお店に見えます。北米のお店事情に詳しくないので、それが店による傾向なのかはイマイチ分かりませんが。

 

あと、どうでもいいですが、MGSの写真、クリックして拡大すると、窓に反射した僕が映ってます。で、その姿がモニターに入ってMGSに出演したみたい。ほんとどうでもいいですね。

 

陳列で分かる、日本と決定的に違うゲームの売り方

 

最後に、お店の棚の陳列について、ご紹介します。これはXbox 360のコーナーのゲームソフトの陳列を撮影したものです。実はこれをみただけで、日本のゲーム屋さんとは全く違う発想でゲームを売っていることが分かります。日本と違う点をひとつひとつ挙げていきますよ。

 

まず、こういうふうにパッケージの表が見えるように陳列することを、面陳といいますが、ほぼ全てのゲームが面陳になっています。日本のゲーム屋さんではまずありえません。理由は場所が勿体無いからです。これまでの写真から分かる通り、面陳に限らず全ての空間がゆったりと使われています。日本のお店は坪効率なんてことを考えてゲームを置いていますからね。やはりアメリカは広いということなんでしょうか。

 

それから、一切のPOPがありません。基本的にただ並べてあるだけ。店員の手作りPOPなんて皆無です。

 

さらに、ビニールで包装がされていません。ケースが開く部分にだけシールが貼ってあって、勝手に開けられないようにしてあります。そして恐ろしいことに値段のシールが直接ケースに貼ってあります。日本でこんなことしてあったらきっと怒る人がいますね。

 

最後は並び順。よーく見てください、変じゃないですか? 上の段にドラゴンボールがあって、左下にGTA、その右に音ゲーのギターヒーロー、そして右下はオレンジボックス、これはFPSですね。

 

そう、ジャンルがメチャクチャです。こんなんでどうやってゲームを探すんだと思ったら、どうやら基本的にジャンル分けとか一切せずただただアルファベット順で並んでいるようです。ドラゴンボールの列はD、E、Fと並んでいますね。

 

 

で、まとめると、ただアルファベット順に並べてあるだけってことです。

 

日本と比べるなら、かなり徹底して棚のメンテナンスに手をかけないようにしている印象です。棚が汚いということはありませんが、シンプルすぎるくらいシンプルです。これらの特徴はこの後行ったもうひとつのお店の方でもまったくおんなじです。

 

これはすごく面白いバランスで作られていて、棚は手がかからないようにしてありますが、その分店員さんは先程お話した通り、すごく商品知識が豊富で接客に時間をとります。POPを駆使した店舗の作りで、お客さんが自らゲームを探す日本とは全く逆の発想と言えます。

 

日本とアメリカの国民性の違い、みたいなことも感じますが、ゲームを選ぶのは難しいという問題を解決するのに、棚を簡素化して接客を強化するというのは目からウロコでした。

 

やっぱり、見てみないと分からないことってあるものですね。

 

ショップスタッフオススメ、中央レジコーナーの頂点に微妙なポージングで君臨するスパイダーマンでございます。

 

昨日に引き続き、E3日記ということで北米ゲームショップの写真をご紹介しました。ずいぶん長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。アメリカは広いので、また、違う都市とか、違うチェーンのお店に行けば全く違うこともあるかもしれません。やっぱり、見てみないと分からないことってあるもんです。

 

さて、明日はいよいよE3本番。また面白いことを見つけたら、ご紹介していきたいと思います。ネタと体力の続く限り、E3から帰るまで毎日更新を目指しております。それでは、お楽しみに!

 

 

 

おまけ1

 

買っちゃったよ!「ファミコンウォーズDS 失われた光(邦題)」。だって全然ローカライズしてくれる気配がないんだもの!しかも1,000円!

 

 

おまけ2

 

買っちゃったよ!Wii

 

 

 

 

型カード入れ!さっきのギフトカードをこれに入れて送るんですって。この他にPS3、Xbox 360、PSPがあったので全部買いました。DSが無かったんですよねえ。

 

 

おまけ3

 

2店舗見学したうちの、もういっこの方のお店。今この女性が見ている棚は、Xbox 360だったりします。しかも、「PRE-OWNED」と書かれているので、中古です。北米では女性にも人気があるのか、たまたまなのか、E3間近だからゲーム業界人なのか、分かりませんが、ものすっごく新鮮な光景なことには間違いありません。