江原さん大活躍でしたねえ。あまりの活躍ぶりに、Twitterで江原さん大活躍って書いたら、本人わけわからない感じでしたね。そりゃそうですね。みんなね、僕の誕生日前日にいない江原さんで盛り上がるとか、本当に良くないと思いますよ。呪われますよ?
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#33 失った記憶を取り戻せ!酔っぱらいが覚醒する村 全員エハラ村(結チャンネル)
これは、5月19日に配信された、「結チャンネル人狼 #33「失った記憶を取り戻せ!酔っぱらいが覚醒する村」の解説記事です。ゲーム内の全ての事柄について、ネタバレしながら書いていきますので、記事を読む前に、タイムシフトなどで動画をご覧になることを強くお勧めします。
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#33 失った記憶を取り戻せ!酔っぱらいが覚醒する村 第2戦目 前編(結チャンネル)
今回解説するのは2戦目にしました。「酔っぱらい」という、自分が何者であるかを2日目の夜に知る、それまでは本人も自分が村人なのか、人狼なのか、はたまた他の役職なのか、分からない人がいる村でした。酔っぱらいがいることで、いつもと違う発想の推理が求められます。おそらく、出演者の方もこのルールでたくさんプレイしているという方はいなかったんじゃないかと思います。そしてこの2戦目は、まさに、まさに酔っぱらい村、酔っぱらい推理、酔っぱらいについてどう考えるかが大事な1戦となりました。面白い試合でした、長くなりますがぜひお付き合いください。
1日目 裏切りのタハック
いと君の提案で、作戦を行います。全員起立した状態からスタートして、1人2回、誰かを座らせるか、立たせるかの権利をもち、それをみんなで行使した結果、最後に立っていた人を処刑対象にしましょう、という作戦です。
みんながあげたりさげたり色々あるんですが、いくつかポイントがあります。おくみきさんが大塚さんを座らせ、その後、原さんが大塚さんを立たせるんですが、直後間髪いれずにおくみきさんがまた大塚さんを座らせます。おくみきさんは狂人なのですが、この後で、大塚さんを村人と知っていた占い師として出るための布石をうっていました。
僕はというと、中盤くらいで川崎さんを座らせました。僕は占い師で、川崎さんを村人と知っていたからですね。
川崎さんがしょうこさんを座らせると、大塚さんが立たせます。その後今度はサンデーさんが、尚子さんを座らせ、そしてすぐさま尚子さんを立たせるという形で意味なく2回消化します。みんな尚子さん大好きですね。サンデーさん、行動の権利を2回使い切った直後に、勘違いして自分が座るんですが、別に2回権利を行使したから座れるというルールではないので、また立ちます。僕は、ここでみんなから指名されまくっている状況と、尚子さんの反応を見て村人っぽいと判断して、残っていた行動権を使って尚子さんを座らせました。するとさらに、ハイブリさんが面白がって尚子さんを立たせます。
最終的に、大塚さん、尚子さん、めーやさん、僕の4人が処刑対象として立っていました。ここから、おくみきさんが占い師カミングアウト、大塚さんを村人だと知っていた占い師だと宣言します。次いで僕もカミングアウト、川崎さんを村人として知っていた占い師であることを明かします。2人とも、自分が村人だと知っていた先を座らせていたことになりますね。
ここで、僕と大塚さんが処刑対象から抜けたため、尚子さんとめーやさんの2人が処刑対象ということではやや少ないとして、尚子さんが麻矢さんをあげ、あげられた麻矢さんがこんどはいとくんをあげて4人にします。ただし、この4人、全員村人なんですね。ここで時間切れとなり、狼的には美味しい展開…なはずでしたが、そうは問屋が卸しません。
いとくんが、タハックさんとサンデーさんが怪しく、また、占い師は僕のことを強く人狼だと思っているとして、サンデーさんに投票。結さんは、作戦時に最後まで行動権を持っていたタハックさんを怪しんで投票。続いて僕が、しょうこさんを立たせたあと、即座に座らせ、自分の行動権を使い切ったことで座ろうとしたサンデーさんに投票します。いとくんや僕に疑われた、サンデーさん、実は、酔っぱらいでした。
今回3ゲームやりましたが、酔っぱらいは、正体が明かされる前でも、なにがしか雰囲気を疑われることが多かったですね。人狼ゲーム初日に、役職者か人狼かは分からないけど、何か持ってそうな雰囲気の人は分かるということがありがちですが、酔っぱらいの場合もどうやらそれに該当するのかもしれません。
さらに、川崎さんとめーやさんがタハックさんに投票。おくみきさんと原さんは、ハイブリさんに投票。尚子さんが麻矢さんに投票します。
タハックさんとハイブリさんは2人とも人狼なわけですが、この時点でタハックさん3票、ハイブリさん2票とわりと危ない位置となります、ここでハイブリさんが麻矢さんに投票。後から聞いたところによると、ハイブリさんは村人側の視点に立ってみると、怪しい人がタハックさんしかいなかったそうです。しかし、人狼は、ハイブリさん、タハックさん、そしてもう1人は酔っぱらいの大塚さんでした。となると、意思疎通できる仲間は2人しかおらず、なんとも心もとなく感じます。そこで、ここは仲間を斬る場面ではないと判断し、麻矢さんに投票することで処刑対象をそらしに行きます。
ところがです。次にサンデーさんがいと君に投票した直後、タハックさんがハイブリさんに投票。タハックさんは、目下のところ1人しか意思疎通のできない仲間を斬りにいきました。実は、先月の結チャンネルで、僕はハイブリさんと人狼陣営となり、初日から人狼陣営全員で全員を斬りあう作戦に出ています。その時は、人狼陣営がお互いの投票から意思を感じとって、全員一丸となって完全に仲間同士で斬りあうことに成功していました。今回はハイブリさんが斬りあわないというサインを出したけれど、タハックさんがそれを無視してハイブリさんを斬りに行った形です。
この後、麻矢さんがいとくんに投票、大塚さんがサンデーさんに投票します。すると、ハイブリさん、タハックさん、サンデーさんが3票ずつで決戦投票になります。処刑対象に狼がいない…と思いきや、酔っぱらっていない狼2人が決選投票にあたり大ピンチとなります。
決選投票前の弁明でサンデーさん酔っぱらいカミングアウト。酔っぱらいは、もちろん人狼や狂人の可能性もありますが、占い師、霊媒師、狩人の可能性もあるので、村人は処刑しにくくなります。そしてこの時、ハイブリさんとタハックさんは何を考えていたでしょうね。2人は、酔っぱらいの中に人狼がいることを知っています。最悪のケースを考えた場合、この3人は全員人狼の可能性がある組み合わせです。
決選投票では、ハイブリさんが処刑となりました。ハイブリさんは、タハックさんを疑わないと決めると、狼に見える位置が無くなってしまったため、発言にキレがなくなりましたね。ご本人は、狼に見える位置がないなら、それを逆手にとって酔っぱらいに狼が2人いるのかも、と言えばよかったんじゃないかと振り返っていました。その場合は一応サンデーさんに誘導できるので、面白かったかもしれません。
2日目 酔っぱらいを人狼という、酔っぱらい
襲撃されたのは、僕でした。狂人おくみきさんが人狼の大塚さんに村人判定を出して囲っていますが、大塚さんは酔っぱらいなので、人狼側からは分かりません。なので、人狼はどちらが真占い師か分からないまま適当に噛んだことになります。この襲撃には大きな意味があり、以降の推理の重要なポイントとして関わります。そしてこの日、酔っぱらい人狼ならではのとても興味深い駆け引きが行われます。
1人残された占い師のおくみきさんはタハックさんに村人判定。残る1人の人狼に見事村人判定を出して、タハックさんからはおくみきさんが狂人だとはっきりわかります。
ここで原さんが霊媒師カミングアウト。ハイブリさんが狼だったと告げます。昨日の投票を洗ってみると、ハイブリさんに本投票、決戦投票ともに入れてない人は、結さん、川崎さん、サンデーさんになります。
この状況にサンデーさんが「これヤバない!? 俺人狼やない!?」と言います。これ、面白いですね。原さんを真霊媒師とした時、サンデーさんの視点からすると、人狼が初日から仲間切りをしていなければ、結さんと川崎さんが両人狼、さもなければ、酔っぱらっている自分の正体が人狼ということになります。人狼が1人仲間切りをしていたとしても、やはり川崎さん、結さん、そして自分の中に1人人狼はいるのです。その中で、川崎さんは襲撃を受けた占い師である僕の村人判定を持っています。サンデーさんが自分が人狼かも、と心配するのはすごく良い推理です。
もっとも、その推理は実際には外れていて、サンデーさんは酔っぱらった村人なんですね。しかし考えの道筋はあっているのです。その道筋の中に、もう1つ大きな可能性があって、サンデーさんが人狼か、さもなければ、もう1人の酔っぱらいが人狼である可能性が高いということになります。
その、もう1人の酔っぱらいである大塚さん、なんとサンデーさんの考えを補完することになる重要な発言をします。大塚さんは、今日の襲撃が占い師である田下だったことから、狼は酔っぱらいの中にいるという話をします。大塚さんの視点では、自分が村人であるため、おくみきさんが自分を占ったことで人狼におくみきさんが狂人、田下が真占い師だと分かった、ということはあり得ません。よって、占い師を適当に襲撃したはずだが、なぜ真贋の分からない占い師を適当に襲撃したかというと、酔っぱらいの中に居る仲間を襲撃したくなかったからだ、と説明します。
大塚さんからすると、サンデーさんの推理にあるように、酔っぱらいに人狼がいる可能性が高く、それはすなわち自分が人狼である可能性につながります。しかしもちろん一方で、人間の可能性もあるわけです。
原さんを真霊媒師と見た場合、人狼が両方酔っぱらいだと、起きている人狼がいなくなり、昨夜の襲撃が無くなりますので、酔っぱらいが人狼であるのは片方だけです。そうすると、大塚さんにとってかなり確実な敵というのは…そう、自分じゃない酔っぱらいの、サンデーさんだけなんですね。そこで酔っぱらいの素性を隠したまま、サンデーさんを攻撃しに行きます。説明に嘘はありません。自分が酔っぱらっているということ以外は。
しかし、いとくんが、大塚さん人狼説を追求します。占い師が田下と、おくみきさんがいた時、なぜ田下を襲ったのか、という話をします。田下は昨日酔っぱらいのサンデーさんに投票しています。おくみきさんはというと、人狼のハイブリさんに投票しています。普通に考えれば、人狼に投票しているおくみきさんを襲撃しそうなものではないでしょうか。なぜ田下を襲撃したのか。それはやっぱり、大塚さんが人狼であるために、おくみきさんが狂人であると透けたのだろう、という推理です。
さあ、この日の投票をみていきましょう。
人狼のハイブリさんに投票していないことで疑われている結さんには、タハックさん、摩矢さん、川崎さんが投票。おくみきさんが村人判定を出したことで僕の真占い師が透けた可能性がある大塚さんに、いとくん、めーやさん、サンデーさんが投票。その大塚さんに疑いを向けたいと君に、尚子さん、おくみきさん、そして最後まで票を握っていた原さんが投票し、結さん、大塚さん、いと君の決選投票になります。
弁明で、大塚さんがまず酔っぱらいカミングアウトをします。しかし、これはかなりリスクの高いカミングアウトです。もし、大塚さんのカミングアウトを信じるのであれば、狼は田下とおくみきさんのどちらが真占い師か分からないにもかかわらず、占い師襲撃を行ったことになります。大塚さんに対する村人判定では占い師の真贋は分からないはずなのに、人狼が占い師である田下を襲撃したのは、酔っぱらいの中に人狼がいるからだ、と説明したのは他でもない大塚さんです。
いとくんは、タハックさんを疑っているとして、タハックさんを初日から疑っている結さんを処刑したくないと、結さんを庇います。その上で、疑っているタハックさんに村人判定をだしたおくみきさんを信用できない、故に囲いが発生していると考え、大塚さん処刑の提案をしたと話します。大塚さんが酔っぱらいカミングアウトをしたのであれば、自分が死ぬかもしれないけど、結さんは強く人間だと信じているので殺したくないと言って終わります。
結さんは、人狼の襲撃が占い師である田下に行ったのは、囲いが発生しているからではなく、酔っぱらいに人狼がいる為、酔っぱらいを噛みたくないからではないか、と説明します。その場合、サンデーさんか、大塚さんのどちらかに狼がいる可能性が高いと主張します。
決選投票は、大塚さんに入れた人が、サンデーさん、川崎さん、めーやさん、麻矢さん、いとくんに入れた人が、タハックさん、おくみきさん、原さん、しょうこさんで真っ二つに分かれます。そこに処刑対象だったが票の入らなかった結さんが加わり再度決選投票、結さんが大塚さんに投票したため、大塚さんが処刑されました。
実はここ、原さんがいとくんに投票しているのは、わりと大きなポイントだったりします。
2日目夜 1人ぼっちのタハック
2日目の夜、酔っぱらいにその正体があかされます。ただの村人だと知らされたサンデーさん、首をかしげます。というのも、彼は自分を狼だと思っていたんですね。なので、2日目は狼のつもりで振舞っていました。しかし、なんの能力もない村人で、拍子抜けの表情です。
大塚さんは処刑されてしまったので正体を明かされることはありませんでしたが、もう1人、事実を知って愕然とする人物がいます。タハックさんですね。タハックさんが目を開けると、そこには誰もいない、たった1人でしょんぼりと目を覚ますことになります。1人は自分で殺し、もう1人は正体も分からないまま死んでいったのです。1人ぼっちのタハックさんでした。
3日目 いと君は見えていた
朝、襲撃を受けていたのは川崎さんでした。おくみきさんの占い結果はいとくんが狼、原さんの霊媒結果は、大塚さん狼です。おくみきさんが村人判定を出した大塚さんに原さんが狼判定を出したので、この2人は完全に対立することになります。
いとくんの視点はかなりクリアになりました。大塚さんに狼判定が出たことで、酔っぱらいの中に人狼がいた説がはっきりします。そうすると、原さんを真霊媒と信じた場合、人狼は初日にハイブリさんを失い、もう1人の仲間は酔っぱらいの中にいる為、その夜占い師を襲撃し、そして昨日、酔っぱらいに投票できずに、いと君に投票していることになります。該当するのは、原さん、おくみきさん、タハックさん、しょうこさんで、この中から役職者の原さんとおくみきさんを除くと、タハックさんとしょうこさんの中にラストウルフがいることになります。いとくんの説明は明確でしたね。さすがの切れ味。
ここに対する尚子さんの返しは、原さんが偽物霊媒師だった場合に、大塚さんは霊媒師の可能性があるので、入れられなくて当然だ、という説明でした。これ自体は間違っていません。
麻矢さんがいと君の説に付け加えて、もしいと君の言う通り、タハックさんか尚子さんが人狼だとすれば、ハイブリさんに投票したタハックさんよりも、ハイブリさんと麻矢さんに投票した尚子さんが怪しい、と付け加えます。ただし、いと君はおそらく、タハックさんの方を疑っていましたね。これは、占い師を襲撃しているのがポイントなんですね。人狼が仲間を助けていれば、助けたことがバレるのが嫌なので、霊媒師を襲いたくなります。しかし、今回霊媒師を探さず、占い師を襲っています。ということは、霊媒結果を見られてもかまわない。つまり、仲間を切っていた可能性が考えられます。
さあ、今日問題になるのは、原さんが本物か、おくみきさんが本物か、そして、いと君は人狼なのか?
実はこれ、いと君が議論終了間際に説明していますが、きちんと追えると、おくみきさんが本物である可能性はかなり低いんですね。
おくみきさんが真占い師だった場合、襲撃を受けている僕が狂人ということになり、霊媒結果が矛盾している原さんは狼ということになります。さらに、原さんが狼であれば、真霊媒師が酔っぱらいに、つまりサンデーさんか大塚さんのどちらかにいる可能性が極めて高くなります。昨日の投票で、原さんは通常投票を最後までにぎっていとくんに3票目を投じて決選投票にあげ、さらに決選投票でも2回続けていと君に投票しています。わざわざ最後まで票をにぎって、対抗となる真霊媒師である可能性が高い大塚さんを見逃して、仲間であるいと君を徹底的に殺しに行く理由があまりになさすぎますね。
故に、おくみきさんが本物である可能性が極めて低くなります。原さんが真占い師であった場合、ハイブリさんに投票し、かつ、大塚さんが酔っぱらいカミングアウトをした時に、自分が死ぬかもしれないと言いながら、人狼の可能性がある大塚さんではなく、結さんを強く擁護したいと君は、やはり人狼の可能性が低く感じられます。
ちなみに、ビックリなケースとして、大塚さんが酔っぱらい騙りの人狼だった場合、川崎さんが酔っぱらいの霊媒師であるケースが一応あります。この場合は、原さんは偽物、田下が襲撃されていることからおくみきさんが人狼の可能性が薄いので、おそらくは狂人。この場合のいと君は、人狼原さんに投票され、人狼大塚さんに投票している為、ほぼ村人となるんですね。そのケースを追っても、いと君は村人であり、大塚さんに投票できていないタハックさんと尚子さんは怪しくなりますね。
今これ、僕は後から偉そうに書いておりますが、本番中に生き残っていたとして、追えてるかというと、まず無理でしょうね。普段の推理に加えて、酔っぱらいによって人狼の心理がどう動くかを足さなければいけないので、整理するのがかなり難しくなります。なので、これを綺麗に追えているいと君は相当すごいです。
投票です。おくみきさんが、自分で狼判定を出しているいとくんに投票。原さんの正体について考えていて、狂人だと思うと発言していますが、おくみきさんからすると対抗の僕が襲撃されていて狂人確定なので、原さんの正体は人狼なんですね。でも、原さんが人狼だといと君に徹底的に票を入れていることと辻褄があわないので、狂人に仕立てたくておかしな説明になっています。
尚子さんは、原さんを信じているとし、いと君の視点だと自分が人狼濃厚になることを理由にして、いと君に投票します。しかし、いと君が人狼だとすると、大塚さんが酔っぱらいカミングアウトをした後、結さんを強くかばう行動に出たことがかなり不可解です。人狼から見て、酔っぱらいは仲間である可能性が高いのです。
尚子さんはこの日、いと君とタハックさんをもう一度フラットにして考え直す日だったと思います。その時間が足りなければ、原さんを信用しているという理由から、おくみきさんが安定ですね。
原さんは、自分目線偽物確定のおくみきさんに投票。タハックさんは、いと君に投票、サンデーさんはおくみきさんに投票。めーやさんは、大塚さんが酔っ払い騙りをしている人狼説を提示、その場合いと君はほぼ人狼ではなくなるんですが、それでもいと君に投票。
当のいと君はおくみきさんに投票したうえで、尚子さんとタハックさんの2人を比較するなら、タハックさんの方が怪しいと明言します。タハックさんは、本投票で結さんに投票していながら、決戦投票でいと君に乗り換えているんですね。結さんの弁明は、酔っぱらいの中に人狼がいる、というものだったので、結さんを信じるなら、いと君よりも大塚さんに入れるはずだ、という説明でした。ここは微妙なところですね。議論中に尚子さんが言っている通り、昨日の時点では、大塚さんが霊媒師の可能性があるため、消去法的に決選投票でいと君に行く可能性はあります。もっとも、今日投票しているのは、間違えているか、狼かという可能性が高いです。
麻矢さんが、いと君に投票したところで、いと君処刑が決まります。この日は正直言って、いと君がずば抜けて見えていて、そこに村人がついていけていない状態でした。逆に言うと、いと君は見えていたけれど、村を巻き込むだけのパフォーマンスはできていなかった、という言い方もできますし、タハックさんがハイブリさんを裏切った1日目が効いている、とも言えます。
4日目 子はタハックを疑えない
襲撃されていたのはめーやさん、おくみきさんの占い結果は結さんが村人でした。おくみきさんは、この日、おくみきさん視点の人狼は誰かと聞かれて、麻矢さんだと答えていますが、麻矢さんは結構厳しいですね。昨日、おくみきさんが人狼判定を出したいと君にとどめをさしたのが麻矢さんだからです。
おくみきさん視点の人狼を考えた場合、いと君と徹底的に戦っているタハックさん、しょうこさん、さらに昨日いと君にとどめをさした麻矢さん、そして村人判定を出した結さんを除くと、サンデーさんがラストウルフ最有力となります。おくみきさん視点では、原さんが人狼、いと君も人狼、大塚さんが酔っぱらっていた霊媒師で、サンデーさんが酔っぱらっていたラストウルフという線が濃厚です。原さんといと君が両人狼かつ、狼が酔っぱらっていたにも関わらず酔っぱらいカミングアウトした大塚さんをいと君が殺しにいっているところが、いかにも苦しいですね。
尚子さんは、原さんを信用しているとしつつ、ラストウルフに結さんを挙げているんですが、結さん本人が反論している通り、霊媒師が原さんで、結さんが人狼だとすると、昨日、決選投票で結さんが大塚さんにとどめをさしている点について考える必要があります。尚子さんは頑なにタハックさんを信用し続けているため、どうしても推理が曲がっていきます。初日にハイブリさんを切ったタハックさん、2日目に大塚さんを切った結さんと考えれば、同等に検討する余地があるはず、というところに辿りつかないと、尚子さん自身がどんどん疑われる位置にいってしまいますね。
タハックさんは、非常に苦しくなってきました。このままいくと、吊り縄が届いちゃうからですね。なんとかして原さんを吊りたいというところでしょう。原さん狂人、いと君狼、おくみきさん狼という説を提案しますが、村人にそれはないと一蹴されます。おくみきさんが狼で対抗を噛んだうえ、仲間に狼判定を出して殺したことになるので、かなりおかしいですね。この時タハックさんは、頭フル回転で原さん偽物ルートを探っていたはずです。
投票時、タハックさんは意見を修正して、おくみきさん狂人、原さん人狼、ハイブリさん人狼として、ハイブリさんに狼判定を出したときに、最も村人の位置に行く人がラストウルフになるんじゃないか、と説明するんですが…これ、あきらかにその人はタハックさん本人ですね。タハックさんは、ハイブリさんを初日に切っているから、尚子さんの強い信用を得ているということを、何度も確認しています。この日のタハックさんは言っていることがメチャクチャです。タハックさんは勝つために無理をしなくてはいけなくて、無理を通す為に道理を引っ込めようとして、言っていることがおかしくなっています。ここに至っては無茶をするしかないわけですから、しょうがないんですが、この異変を村人がキャッチできるかどうか、というのはポイントだったかもしれません。
この日は、おくみきさんに投票が集まって処刑となりました。
麻矢さんが、レアケースとして、人狼2人が酔っぱらっていてサンデーさんがラストウルフの可能性を示しましたが、その場合はハイブリさんが処刑された夜に、酔っぱらっていない人狼がいなくなって襲撃が発生しないので、あり得ませんね。
5日目 なぜかばうのか。それは、間違えているから。
この日の襲撃は麻矢さんでした。処刑位置としての結さん、しょうこさん、そして狩人警戒のために原さん襲撃をためらうとすれば、サンデーさんか麻矢さんになります。麻矢さんは狩人だったので見事撃ち抜いた形です。
タハックさんは、この日どうしても原さんを処刑したいので、サンデーさん、原さん狼説を提案します。大塚さんが酔っぱらいの真霊媒になって、サンデーさんが酔っぱらい狼、残りが原さんとハイブリさん狼です。
この論は破綻はないんですが、2つ厳しいところがあって、1つは、原さんが初日の本投票でハイブリさんに投票していること。さらに、翌日霊媒師でカミングアウトしていること。原さんは仲間とラインを切り、狼を1人犠牲にした後、占い師である田下を襲撃したうえで霊媒師にカミングアウトしたことになります。対抗の霊媒師が出てくる可能性が極めて高い状態で、酔っぱらいの人狼を1人残して、です。霊媒師のカミングアウトは自身の処刑リスクが高いのはもちろん、初日のライン切りを無意味にする行為であり、さらに占い師を襲撃したことで酔っぱらいに狼がいることが村人側に伝わるので、残した1人の人狼が酔っぱらいカミングアウトしているサンデーさんだった場合に非常に危険にもなります。これらを総合すると、原さんが人狼だった場合に初日、2日目の行動はリスクの大きさのわりにメリットがほとんどありません。初日のライン切りでメリットが高かった人物を考えるとすれば、むしろタハックさんになってしまうんですね。
4日目もそうでしたが、この日も、タハックさんはかなり強引な論を展開しています。おそらくご本人も承知の上で、強引に行かなければ勝ち筋が薄いと判断したのでしょう。村側のポイントは、強引になっているタハックさんに、尚子さんが気がつけるかどうかです。
尚子さんの推理はほとんど正しいのですが、ただ1点、タハックさんを信用しているところだけが間違っています。そうすると、状況的に結さんが狼になってしまいます。確かに、初日のタハックさんは仲間を意気揚々と攻撃して大変に村人らしく振舞っていましたが、終盤は苦しくなって人狼の尻尾が見え隠れしています。ここに気がつけるとが盤面がひっくり返るんですが、タハックさん村人にこだわり続けることで、今度は尚子さんが狼っぽく見えてきます。
投票では、尚子さんが原さんに投票します。原さんを殺しにいったのではなく、自分の意見がおかしいかもしれないという疑問を抱えたまま結さんを積極的に処刑しに行ききれずに、票を捨てた形でした。これはすごく面白いですね。
しかし、その捨て票に乗っかったのがタハックさんでした。原さんサンデーさん人狼説をもう一度言って、原さんに投票します。サンデーさんは尚子さんに入れ、結さんはタハックさんと尚子さんで迷ったうえ、尚子さんに投票。尚子さんと原さんの決選投票となり、最終的に尚子さんが処刑されます。
尚子さんは、タハックさんが村人であるという点について、初日にハイブリさんに投票していること、2日目、酔っぱらいに霊媒師がいることをケアしていと君に投票していること、最後に尚子さんを守り続けていることを挙げています。初日に関して言うと、尚子さんの言うことも半分正しいのですが、一方で、その夜人狼は霊媒師を襲撃しようとしていないので、翌日真霊媒師が出てくることを許容していたと考えれば、仲間を切っている可能性を考えないのも、不自然です。初日に仲間が処刑され、自分は少数の投票していない側に入っている、もう1人の仲間は酔っぱらいで、かつ、サンデーさんが酔っぱらいカミングアウトをしてしまっている。この状況で真霊媒師の登場を許容するのは、なかなかリスキーな選択です。実は原さんはこのことに気がついて、結さんを疑っていませんでした。
2日目に関して言えば、原さんが偽霊媒師だった場合をケアする為に酔っぱらいを処刑しないのは、確かに村人の行動として自然です。ただし、今度は人狼側から考えると、ハイブリさんで1人仲間を失っている状態で、50%の確率でもう1人の仲間を失うことになる酔っぱらいに投票するのは極めてリスクが高くなります。ですから、いと君に投票した人を村人らしいと考えるよりも、大塚さんに投票した人は人狼らしくない、と考えるべきでした。そうすると、いと君に投票した村人の中に人狼が紛れている可能性に気がつきます。
最後に、尚子さんを守り抜いている点については、尚子さんが間違えているから、なんですね。これはもう、してやられた、という感じでしたね。尚子さん、推理もきちんと伸びて、かなり盤面も見えていたんですが、タハックさんに関してだけ、騙され続けていました。なので、間違っていることを言っていないはずなのに、何かおかしい、という状態になって処刑されてしまいました。最後、尚子さん本人も、何かおかしいことに気がついて票を捨てたんですけど、間に合わず。
全然試合と関係ないですが。新しい乾杯の音頭がサッパリ思いつかなくて適当に逃げた尚子さんに対し、結さんが「尚子ちゃんのあの、陰のものっていう安心感がありますね」というコメントに、ものすごい勢いでうなずいていました。隠しても拭いきれない闇の気配にほっこりします。
6日目 結がみていたもの
さあ、最終日、噛まれたのは霊媒師の原さんです。最後に残った3人は、人狼タハックさん、酔っぱらいサンデーさん、村人結さんです。酔っぱらい、人狼、村人と勢ぞろいしました、これぞ酔っぱらい村。
タハックさんは、必死に夜中勝ち筋を探していたでしょう。早速それを披露します。おそらく、原さん狼説には無理があることに気がついたんでしょうね。原さんを真霊媒と置いて、大塚さんを酔っぱらい騙りの狼だと主張します。そうすると、おくみきさんは狂人、大塚さんを決選投票で処刑に追い込んだ結さんが村人となって、ラストウルフは、酔っぱらいで狼だったサンデーさんだ、という説です。
この説を根拠に、タハックさんはサンデーさんに投票。サンデーさんはこれに対し、自分が大塚さんに投票していることのは変だと反論するんですが、これは惜しい、おそらくサンデーさんが直感的に思っていることは正しいんですが、正確には説明が逆ですね。サンデーさんの大塚さん投票よりも、大塚さんがサンデーさんを攻撃していることが不自然です。
この部分はなかなか面白いですよ、もう、まさに、酔っぱらい人狼ならでは。2日目を振り返りましょう。
占い師の田下がまず襲撃を受けていなくなります。そうすると、初日におくみきさんから村人判定を受けていた大塚さんが狂人から村人判定を受けた人狼で、真占い師が田下と分かったんではないか、と疑われる流れになります。大塚さんはその説を払拭するため、占い師が襲撃されたのは狼の中に酔っぱらいがいて、仲間を襲撃したくなかったからだと説明し、酔っぱらいカミングアウトをしていたサンデーさんを疑います。その後、決選投票にあがった大塚さんが仕方がなく酔っぱらいカミングアウトをします。
もし大塚さんが酔っぱらいのふりをした人狼だとすると、酔っぱらいカミングアウトをしているサンデーさんに嫌疑をかけるのは大変に難しいですね。ハイブリさんがいなくなって、自分が疑われる位置にいて、なおかつもう1人の仲間の可能性が高い酔っぱらいを怪しむ行為はとても危険です。
この日は、まず人狼は1人死んでいて、1人酔っぱらっていて、1人だけが正常にプレイしています。そして霊媒師は1人だけがカミングアウトしている、という状態です。
この環境下では、人狼視点では酔っぱらいに投票できません。仲間の人狼である可能性が高いからです。そしてもう1つ、酔っぱらいは、酔っぱらいを攻撃します。なぜなら、酔っぱらいは自分の正体が人狼だった時に、相手は村人か、もしかすると霊媒師の可能性も高く、逆に自分の正体が村人や霊媒師だった時に、相手が人狼の可能性が高いからです。
人狼タハックさんは酔っぱらいの大塚さんに投票できません、そして、大塚さんはサンデーさんを攻撃し、サンデーさんは大塚さんに投票するのです。そして、最終的に大塚さんを処刑に追い込んだ結さんは村人、というのがこの村の真相です。
酔っぱらいと人狼に起きていたこの真相にどこまでたどり着けるかが、この試合のキーとなりました。そして、村人の身でありながら、見事この真相にたどりついたのが、我らがイトキチ、結さんでしたね。結さんは、人狼の人物像ということを考えていました。単に人狼ゲームのロジックだけではなく、2日目に占い師を襲撃する人狼は、その後どういう行動をとるだろうか、という推理です。
この、人物に対して強い興味関心を持つ性質は、結さんのストロングポイントなんですね。あれ、最後に間違えるはずの結さんが今日は冴えてるな、いつもと違うなと思った方いるんじゃないでしょうか? 違うんです、結さんはいつもこうなんです。この人、推理の狭間から垣間見えた人間性に、ものすごく敏感に反応するんです。それが試合のキーになった時は強いんです。でも、そういったことが重要にならない試合も多いんです。今回は、初日の裏切りや、酔っぱらいによって、襲撃をしていた人狼がタハックさん1人だったことが、結さんだけには、すごく有利だったと思います。1人の強い意志が伝わってくるからです。
もし大塚さんが酔っぱらっていなかった人狼だった場合について、彼がしたことを考えてみましょう。酔っぱらっている仲間を助ける為に占い師の僕を襲撃し、そのせいで狂人おくみきさんによる囲い位置になり、今度はその疑いを払拭せんがために酔っぱらいに人狼がいると言った上、最終的に自分が酔っぱらい騙りをするのでは、あまりに破綻しています。結さんは、大塚さんが酔っぱらい騙りの人狼で、サンデーさんがラストウルフはあり得ないと確信します。
タハックさんは、初日にハイブリさんをバッサリときりすて、そのことで村の推理をかき回していと君を処刑においこみ、狂人おくみきさんを隠れ蓑に使い、尚子さんを闇に落として、何とか孤軍奮闘頑張ってきましたが、結さんは全部見抜いていました。
最後まで、酔っぱらいについてどう考えるかが、明暗をわける、これこそ酔っぱらいの村という試合になりました。タハックさんが処刑されて、村人陣営の勝利です。結さんお見事!