2013年

4月

08日

ゲームの販売本数や普及台数に対する、メディアごとの違い

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僕はゲームの記事を書く時に、ゲーム業界ニュースという場で書いているということもありまして、わりとゲームが売れてる、売れていないの話を書くことがあります。ハードなりソフトなりが、たくさん売れたの、売れてないの、その理由はなんなの、という記事ですね。

 

【関連サイト】

AllAboutゲーム業界ニュース


で、その時ちょっとこだわっていることがあって、全部が全部じゃないんですが、基本的には、国内市場を重要視した書き方をしています。そういうことを言った時に、そりゃそうだろ、という人と、それはおかしいんじゃないか、という人がいるんじゃないかなあと思います。


で、実際、ゲームの話をする時に、何を基準に取り上げるかというのは、メディアのスタンスによってかなり違いがあります。今日はその違いについて話してみたいと思います。

 


ゲーム専門メディア


まず、ゲーム専門メディアのスタンス。ゲーム専門メディアは国内でたくさん売れているゲームをプッシュしているようにも見えますが、正確にはプロモーション規模が重要になるはずです。なんでかというと、メーカーさんが広告を出して成り立っているメディアだからですね。


誤解のないようにもう少し言っておくと、広告を出さないゲームに関しては取り上げない、という話ではありません。何故なら、メーカーさんに広告を出して貰うには、前提としてメディアが読者に読まれてなければいけないからです。なので、広告が出てる出てないに関わらず、読者に有益な情報は取り上げる価値があります。というと、プロモーション規模は小さいながら、質の高いゲームは取り上げたい、という場合もあるはずです。


一方で、実はユーザーはそんなに盛り上がっていないんだけど、広告が出ている、という場合も、そのゲームの記事が成立します。でないと、広告営業がままならなくなりますからね。規模が大きい新規タイトルだったりすると、開発にかけたお金のわりにユーザーの反応がイマイチ、なんてことが起こり得ます。そうすると広告をかけてもっと認知をあげようとするわけで、その時ゲーム専門誌に求められるのは盛り上げ役ですから、記事にとりあげてプッシュする、という流れになります。こっちは、記事になるかどうかに、ゲームの質がそれ程重要では無くなってしまいます。


また、何かの雑誌がやけにあるゲームをプッシュしていたとして、それを時々、編集部のゲームに対する趣味嗜好のせいだという意見をWebで見かけることがありますが、それを言う前に広告規模をチェックしてみるべきじゃないかと思います。編集部のゲームの趣味より、営業さんがどこのメーカーと強くつながってるかの方が、僕は大事だと思います。扱いが大きければ、大きいほど。

 


新聞

 

経済新聞、あるいは一般紙の経済欄でゲームが取り上げられるということが珍しく無くなってきました。この場合、経済の話ですから、株が上がっているか下がっているかが、指標としてわりと重要です。なので、株が上がっていれば上がっている理由を、下がっていれば下がっている理由が書かれます。


任天堂が色々言われてますけど、一時期相当に高騰していた株が今や見る影もないというのは、非常に大きいと思います。逆に、国内でニンテンドー3DS(以下3DS)が盛り上がっている、なんていうことはあまり価値が無いわけです。なので、株価が下がっているという話がまずあって、じゃあなんで下がっているの、ということになります。

 

で、よく見るソーシャルゲームやらスマートフォンの台頭で3DSが苦戦という話が出てくるんですが、3DSは国内は順調で、海外での普及に手間取っているという話がスッポリ抜けてることがあると、日本のゲームユーザーの感覚とは乖離した記事になることがあります。日本は、ソーシャルゲームと3DSが同居している状況ですからね。


もっとも最近は、Wii Uの方がさらに深刻なので、そっちの方に話題が行ってますけどね。

 


国内の販売本数や普及台数にこだわる理由

 

で、自分のスタンスなんですが、冒頭お話した通り、国内の販売本数や普及台数にわりとこだわって書いています。というのは、ゲームユーザーにはそれが大事なんじゃないかと思っているからですね。特にハードに関しては重要です、基本的にはたくさん売れたハードに、よりたくさんゲームが集まりますから(例外もありますが)。ソフトに関しても、たくさん売れたソフトがあることで市場があると判断したメーカーが、近いジャンルのコンテンツを投入するので、やっぱり重要です。


Xbox360が北米で成功していると言っても、日本でソフトが豊富に発売されなければ、日本のゲームユーザーにとってはあまり意味がありません。同様に、PSPが海外で上手くいっていないことも、わりとどうでもいい事実です。


ゲームハードを買う時に、たった1つでも自分がどうしても欲しいソフトあれば買う、という買い方もありますが、そのハードがこれから盛り上がりそうかどうかで判断したい、という人もかなり多いんじゃないかと思います。なので、今そのゲームハードが売れているか、これから売れそうかどうか、メーカーはどういう方向性で販売戦略を立てているのか、という話を、国内の市場に重点を置きながら書いています。


逆に、企業の利益の話が知りたい人だと、なんだよ、日本の市場なんて小さいんだから海外の話をしろよ、株価はどうなのよ、という人もいるかもしれませんが、申し訳ありませんがご勘弁を、という感じです。また、メーカーからの最新情報をどこよりも早く、ということもできません。そっちはやっぱりメーカーとガッチリタッグを組んでいるゲーム専門メディアが強いのです。

 

ちなみに、海外の話をする時は、主に海外の状況が日本のユーザーに大きな影響を与える場合が多いです。例えば、PSVitaがUMDドライブを搭載しなかった背景には、PSPが海外でうまくいっていないという状況が、要因としていくらか含まれているはずです。

 

海外でニンテンドーDS並に売れてたら、無理やりにでも物理メディアによる後方互換を確保したかもしれないというのは、可能性の話としてはあるわけです。そういう記事を書くとしたら、海外の話題も出てくるということになります。

 

メディアごとの違いを比べても面白いかも

 

というわけで、メディアごとの、ゲームの販売本数に対するスタンスの話でした。なんでこんな書き方をするんだろう、と、首をひねるような記事があった時に思い出すと、記事の意図というか、背景が理解しやすくなるんじゃないでしょうか。同じ現象を別のメディアがどう書いているかを比べるのも、なかなか面白いかもしれません。

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