結チャンネル人狼#46 「真夜中の秘密!恋人が作戦会議する村」解説 逆転の戦術

随分時間が空いてしまったのですが、6月に配信された結チャンネル人狼#46「真夜中の秘密!恋人が作戦会議する村」の2戦目について解説していきたいと思います。今アーカイブにあがっているので、ぜひ動画を確認しながら読んでいただくと、より面白いかなと思います。

 

結チャンネル(ニコニコ動画)

#46 真夜中の秘密!恋人が作戦会議する村 第2戦目 前編

 

この試合は、恋人陣営がいるルールで、恋人のカードをひいた人は誰か1人を自分の恋人に選び、この2人はゲーム終了時まで生き残ることで勝利者になることができます。そうなると、基本的には恋人は役職者をひいても、人狼をひいても潜伏し、村を滅ぼすか、人狼を駆逐しつつ、自分達は何食わぬ顔をして生き残る…という戦術をとりがちなんですが、この試合は全く違いました。

 

村側の能力者が潜伏し、恋人は堂々とカミングアウトするという、逆転の戦術同士がぶつかり合います。僕はただただ翻弄されるだけでしたが、素晴らしいプレイヤーと一緒にプレイできた幸運を生かして、これを書きたいと思います。

 

また、ルール的にいつもと少し違うところは、狂人がいなくて、護衛が連続護衛可能となっています。ですから、騙りはだいたい人狼によるものですし、真占い師が確定すると、護衛が死なない限り守られ続けます。ここはわりとポイントになるので覚えておいてください。

 

初日、2日目は恋人陣営、人狼陣営ともに内通があります。Zoomだと内通がしやすくていいですね。

 

 

初日前夜内通 人狼陣営

楽しそうな人狼陣営のみなさん。いやあ、しょうこさんってZoomで会うと3割増しでかわいいですね。もう1つ付け加えておくと、放送用にちゃんとした格好をしている時よりも、なんか寝坊してあわててダサい格好の時のしょうこさんが1番かわいいんですよ。

 

人狼チームですが、わちゃわちゃしたあとで、なんとかももさんが騙りに入ることだけ決めます。

 

初日前夜内通 恋人陣営

恋人はいがこさんとぼんぼんでした。しかもぼんぼんは占い師。恋人が能力者を兼ねると大変に有利です。この場合、ぼんぼんは潜伏するという選択肢がありますが、いがこさんは潜伏しない方が良いと主張します。これ、なかなかそうは思えないんですが、後から検討してみると、今回のルールに限ってはかなり正しいんですね。

 

まず、信用された場合は、単純に護衛がつくので襲撃で死ぬリスクが大幅に減ります。対抗が出た場合はどうか。対抗するのは人狼なので、人狼陣営は真占い師を噛むと対抗した人狼が処刑されるというのがセットになります。やっぱり襲撃を受けにくくなります。

 

おそらくこの当日、このルールの理解度に関して、いがこさんが一歩か二歩先にいってると思います。ぼんぼんが占い師だったこともあり、恋人は相当有利な選択をしていました。

 

 

1日目 唯一あったいがこの隙

役職があるかないかだけ事前に全員分確認し、役職があると言った人から話を聞いていこうという作戦が、鳥井さんから提案されます。このルールでは、事前に内通がすんでいて、これによって人狼陣営が動きを変えることが考えにくいので、推理に寄与する効果は薄めかもしれません。ただ、恋人陣営が能力を持っていた場合に潜伏する可能性が高いと考えれば、早めに能力者を出して話のきっかけを作るという点で、進行上のメリットはあると思います。

 

結果、結さん、ぼんぼん、ももさんが能力ありと宣言するものの、結さんは村騙りを告白、ぼんぼんとももさんが予言者であることを明かします。ぼんぼんはいがこさんとの作戦通り恋人ながら初日にカミングアウトした形になります。

 

この場合、村人、そして人狼側からは、霊媒師が恋人になったせいでカミングアウトしなかった、というように見えます。恋人陣営だけが、霊媒師が潜伏しているということが分かります。

 

占い師が最初に知っている村人は、ももさんがとりいさんで、ぼんぼんが朝井さんでした。

 

その後、メガネさんが遅れて霊媒師を告白します。

 

これで残りの何の能力もない人と、占い師から村人判定されていない人の中から処刑することになります。何人かポイントになる人がいます。

 

まず、中島さん。中島さんは寡黙で意見を落としていなかったため、朝井さんにこのままだと投票しそうと促されました。中島さんは人狼ではないですし、なんなら天国に行ってもあまりしゃべらないぐらいだったので、寡黙なのは中島さんの性格によるところが大きいと思いますが、このタイプの方はどうしても初日に怪しまれやすくなりますね。

 

中島さんの意見は人狼についてはあまりわからないが、結さんと田下は恋人っぽくない、という話でした。結さんは村騙りをしていること、田下は鳥井さんの作戦で、能力者が無いというのを「ないです」というわずに「あり…ません!」とちょっと変化を入れた仕草をしていて、それがどちらも悪目立ちするだけで恋人がやるメリットがなさそう、という話でした。中島さんの話のポイントは、僕と結さんが恋人っぽくないかどうかというよりは、このタイミングで恋人の話をしているのをどう考えるか、でしょう。

 

次にズムさん。ズムさんも同じく朝井さんからこのままでは投票してしまうから話をして欲しい、と促された人です。ズムさんの意見は、結さんが、恋人でありながらわざと村騙りをしているんじゃないか、と推理します。結さんを疑う理由について、他に疑わしい人がいないから、と付け加えています。

 

中島さんも、ズムさんも、狼っぽい人が見つかっていない、と言っていますね。これは、村人から処刑されやすい発言なんですが、両者ともちゃんと事実を言っていると思いますし、周りに人狼らしい動きが無かったということと発言が少なくなることに齟齬はありません。

 

 

投票

 

投票ですが、ももさん、結さん、ズムさんがいがこさんに、しょうこさん、朝井さん、めーやさんがズムさんに入れて、この2人の決戦投票になります。

 

ちなみに決選投票にあがったいがこさんの投票ですが、まずめーやさんを1番怪しんでいるとして投票。占い師はももさんを信じていて、朝井さんとズムさんのどちらかに人狼がいそうだと思っているが、どちらかは分からない。中島さんは人狼ではなさそうだ、としています。ももさんの方を真占い師とするのは、ここで早々とぼんぼんとのラインを一回切っておく、というテクニックですね。

 

ズムさんの方は、やはり中島さんは人狼ではなさそうであり、占い師はももさんを信用しているとして、ももさんの投票に合わせていがこさんに投票するとしました。

 

この2人の投票コメントは割と大切ですね。投票は最後にメガネさんが、自分はやっぱり霊媒師ではないと騙り宣言をして終わります。

 

 

決選投票の弁明で、いがこさんは、ズムさんを確定で狼と言い放ちます。これ、わりと乱暴ですね。ベースでは「自信がある」ぐらいのことを「確定」に言い換えてしまう言葉遣いの方なのかなと思いますが、よくよく分析すると、もう1つ理由が見えてきそうです。

 

この時いがこさんは、「ズムさんって、グレスケが完璧に俺と同じだったのに、ももちゃんと票をあわせて、いがこに投票しますというところに自分の意思が全く反映されていないことから、ももちゃんが真占い師でズムさんが狼のパータンかな、と思っています。」と言っています。

 

僕はこの時、確定という言葉遣いにはかなり違和感を感じたものの、その他の部分に関しては、そのまま聞き入れてしまいました。ちゃんと精査するとかなりメチャクチャ言ってるんですが、ここはいがこさんの堂々とした喋りが上手でしたね。

 

まず、ズムさんといがこさんは、中島さんが人狼ではなく、ももさんが真占い師というところでは一致していますが、いがこさんはズムさんが投票する前に、朝井さんとズムさんの中に人狼がいる、と言ってしまっているので、ズムさんに対して自分とグレースケール、つまり誰が狼であるかの考えが完全に一致している、というのは無理があるでしょう。

 

また、ズムさんは事前に狼を見つけられていないと言っているので、真だと信じる占い師に票を合わせるのに意思が感じられないことも、不自然ではありません。しかも、ズムさんが票をあわせた占い師は、いがこさんも真占い師だと言っているももさんなんです。

 

いがこさんは、自分が怪しいといった相手が、自分の信じる真占い師と票をあわせて自分に投票してきたので、確定で狼だ、と言っていて、ちょっと良くわかんないことになっているんですね。

これ、真占い師を、狼占い師に変換すると分かりやすくなります。

 

もともと怪しんでいた相手だったが、たいした理由も言わずに狼占い師の投票にあわせて自分に投票してきたんだから、これはもう確定で狼と言っていいんじゃないか、ぐらいにすると、なるほど、となります。

 

そして、いがこさんは、ももさんを真占い師と口では言っていますが、本物の占い師は恋人であるぼんぼんであると知っているので、いがこさんからみれば、狼が票をあわせて自分を殺しに来たように見える、と考えると、かなりスッキリしますね。

 

ここはゲームのからくりを紐解くビッグヒントが潜んでいたんですが、僕を含めてそこに気がつけていた人はいないんじゃないかと思います。それが証拠に、決選投票はすべてズムさんに入って、ズムさんが処刑されることとなります。

 

後からちゃんと考えるとおかしなことでも、堂々と言えばその場は通るという例かと思います。嘘ってわりとそういうもんですね。いがこさんがお見事でした。

 

 

2日目前夜内通 人狼

人狼陣営では、ももさんが、田下かしょうこさんのどちらかに村人判定を出そうか、という提案をします。田下は初日、人狼仲間以外に怪しい動きをしている、正確には村人なのに怪しい動きになってしまっているプレイヤーがあまり見つからなかったので、投票が遅れていたことから、自分が占われる可能性もそこそこあるなと思っていました。

なので、いっそ、田下に狼判定を出してはどうかと提案しました。

 

これ、わりと真剣で、霊媒師が恋人に落ちてなく、メガネさんあたりがやっぱり真霊媒師だった場合に、僕が占われて、確定で狼に判定されると人狼陣営が絶望的になる可能性があります。であれば、真占い師に占われる前に、仲間に占われて処刑された方が、人狼陣営として強い動きができます。

 

が、ちょっと仲間との合意が得られませんでした。もうちょっと強めに提案しても良かったかもしれませんが、リスクの高い戦術であることは間違いないですからね。

 

2日目前夜内通 恋人陣営

ぼんぼんは結さんを占って村人判定を出していました。残りはめーやさんと、田下のどちらか怪しい方を占おうと言っていて、狼陣営の危惧はわりと当たっていたようです。人狼は身内切りしないだろう、と予想していたので、ここで田下を切っておけば、裏がかけたかもしれません。

 

 

2日目 鳥井が話していないこと

まず、襲撃されたのは中島さん。そして占い結果は、ぼんぼんが結さんに村人判定、ももさんは、田下を村人判定。この日の議論の方向性は2つで、人狼が仲間に村人判定を出す囲いをしているのではないか、というのが1つ。そして囲われていない人狼が占われていない中にいるというのがもう1つです。

 

朝井さんは、占われていない人達のなかから怪しい人が見つかっていないことから、今日占われた田下、結の中に1人いて、ももさんを真占い師寄りに考えている為、ぼんぼんが村人判定を出した結さんを怪しむという発言をしています。

 

メガネさんは、今日の占いで、昨日の対抗の村人を占うことをしなかったため、初日の占い先である朝井さんと鳥井さんは村人であり、今日占った結さんと田下の中に人狼がいる、と発言しています。

 

メガネさんのこの理論は、僕はちょっとよくわからないです。論理的な話ではないのかもしれません。逆に、お互いが対抗を占っていれば囲いが発生していないと証明することは可能ですが。

 

ただ、ふるまいから判断しても、朝井さんと鳥井さんにそれまでに怪しげなところはなく、村人騙りをした結さんと、昨日遅くまで票を持っていた田下が怪しく見えるのは、不思議なことではないでしょう。事前に予想していた展開でもあります。霊媒師が生きているうちにこのどちらかを処刑することで占い師の真偽を見定める、という考え方まであったかもしれません。ただここは、一旦両占い師がお互いの占い先を占う、ということで占われてない人が処刑対象になる流れができます。

 

これまで占われていない人は、いがこさん、めーやさん、しょうこさん、メガネさん

 

しょうこさんは、いがこさんがズムさんを「確定で人狼」と言った点を怪しんで、います。逆に、霊媒騙りをして撤回したメガネさんを、得が高いという表現で村人と判断しています。

 

いがこさんはこれに対し、ももさんの票に乗っかっただけで、ズムさんはいがこさんの発言も覚えていないと感じたから、確定黒だと思った、と言ってますが、昨日と同じで、ももさんを真占い師とするなら、あまり論理的とは言えません。いがこさんの普段の非常に整理された発言からすると大分不自然です。この時は、何かがおかしい、と僕も思っていました。

 

終盤、めーやさんがしょうこさんに、メガネさんを村人とする理由を聞きます。ここの返しでしょうこさんは、言葉の選択にミスがあって、「今日議論しても吊れない」という言い方をしているんですね。一応文脈の中で、人狼の可能性があっても今日は処刑対象にならないから時間が惜しい、というところに落とし込んではいるんですが、「吊れない」という言葉の使い方は、ちょっと引っかかる言い方でした。人狼が、吊れる奴を選んで攻撃しているように見えてしまうかもしれません。

 

 

投票

 

まず、いがこさんとぼんぼんがめーやさんに投票します。これは、事前の打ち合わせで、田下かめーやの怪しい方を占おう、としていて、議論の流れから、今日の占い先はぼんぼんが田下、ももさんが結さんを占う流れなので、残っためーやさんを投票で消してしまおう、ということですね。

 

ここでぼんぼんは、いがこさんと意見が一緒なのに怪しまれているので、信じて欲しいと発言していますが、これすごく上手ですね。ぼんぼんはいがこさんと票をあわせつつ、恋人同士じゃないですよアピールもしているんです。とてもうまいと思います。

 

返す刀で、めーやさんが狩人カミングアウトをして、しょうこさんに投票。しょうこさんがメガネさんを村人と判断していることが納得できない、という理由でした。終盤にした質問に対する答えが納得できなかった、という様子です。

 

結さんもしょうこさんに投票、結さんは人狼は囲われていない、つまり、朝井さん、鳥井さん、田下の中に人狼はいないと判断し、かつ、しょうこさんが、「人狼は囲われている」という朝井さんの意見に乗っかって村人を殺しに来た人狼ではないか、と判断してしょうこさんにいれるんですが…これは動画を確認してもしょうこさんがそんなことを言った形跡がないんですね。結さんは何か勘違いしていたかもしれません。

 

続いて、メガネさんがしょうこさんに入れます。メガネさんが霊媒師を撤回する動きをしたので、吊れない為にすりよってきた人狼だと判断したようです。仲間は田下かも、とまで言ってますね。お見事です。

 

この時点でしょうこさんは3票入って絶体絶命です。

 

ももさんは、しょうこさんのカバーに入って、メガネさんに投票します。さらに、結さんの意見に反論し、囲いが発生してなくて、しょうこさんが狼だとすると、しょうこさんの仲間の狼がいない、という話をします。

 

これ自体は正しくて、グレーが、いがこさん、めーやさん、しょうこさん、メガネさん。この時点でメガネさんとめーやさんはしょうこさんに入れていて、しょうこさんは昼の議論でいがこさんに詰め寄っている為、しょうこさんの仲間らしき人が見当たらなくなります。これは、次の日結さん占いをして、結さんに狼判定を出す準備かなと思います。

 

ただ、ちょっと危険な議論でもあって、ここで結さんを論破した結果、「だからしょうこさんは狼ではない」とか、「結さんが人狼だった」となればいいんですが、わりと大きな可能性として「田下が人狼だった」も示唆することになります。

 

しょうこさんは、ももさんのカバーに合わせる形で、結さんが怪しくなったとしつつ(実際しょうこさんが人狼でなければ、難癖をつけられているので、ものすごく怪しいんですが)、いがこさんに投票します。

 

田下は実は少し迷っていて、村人視点としてもいがこさんの弁明には不審な点があるので投票したいですし、人狼的にもいがこさんは恋人の可能性が高いんですが、戦術的には、しょうこさんに決定票を入れてしまった方が翌日からは戦いやすくなると思いました。しょうこさんを疑っている人は田下を疑いにくくなりますし、もし、真霊媒師がいたとしたら、それで流れが大きく変わります。

 

この日の夜めーやさんを襲撃し、次の日霊媒師が出てきてしょうこさんの狼を判定すると、しょうこさんから詰め寄られてはいるものの投票はしていないいがこさんがいよいよ怪しくなって処刑され、霊媒師を襲撃してその結果は分からず……という展開が期待できたかもしれません。ぼんぼんが田下に狼判定を出しても、霊媒師によって否定されれば吊り返せる可能性もあります。

一方、しょうこさんとあわせていがこさんを処刑に行った時に、もししょうこさんが処刑されてしまうと、狼の勝ち筋がほとんどなくなってしまいます。

 

しかしここは、いがこさんに投票しました。難しいところではありますが、戦術的には判断が間違っていたかな、と思います。

 

朝井さんは、単体で怪しいランキング1位として、いがこさんに投票。

 

最後、鳥井さんですが、鳥井さんは実はぼんぼんを信用していました。ここが議論の中で全く出てきていないんですね。鳥井さんは、初日にももさんが村人判定して処刑対象になっていなかったので、ほとんどしゃべっていなかったんです。人狼的には、予想外のところから攻撃が飛んできて対処できてませんでした。何か理由をつけて鳥井さんにも意見をうかがうべきでしたね。

 

結果、しょうこさんが処刑されて、人狼は絶対絶命のピンチとなります。

 

 

三日目前夜内通 人狼陣営

さあ、どんどん余裕が無くなる人狼陣営。

 

襲撃先は、狩人カミングアウトをしためーやさんで、ももさんは結さんに狼判定を撃つことにします。この時田下は霊媒で出ることを提案しましたが、迷ってました。結局、ももさんからも「出てもいいと思います」と言われるんですが、出れませんでした。展開がどうなるかを考えていたんですが、ちょっと追いつきませんでした。

 

田下が霊媒で出た場合をシミュレートすると、まず、ぼんぼんが田下に狼判定、ももさんが結さんに狼判定、田下が霊媒カミングアウトして処刑されたしょうこさんに村人判定。もも田下陣営からすると、結さんとぼんぼんが人狼で、メガネさん、いがこさんのどちらかが残りの1人となります。

 

ただしこれは万が一、朝井さんか鳥井さんが霊媒カミングアウトをすると、破綻します。その上で、その可能性は低いと踏んで霊媒カミングアウト、というのが正しい選択だったと今は思うんですが、ちょっと思考が追いつきませんでしたね。技量が足りませんでした。

 

今回は3回ある機会でどれも穏当な方を選択して失敗しているように思います。良くありませんでした。

 

 

3日目前夜内通 恋人陣営

まだまだ余裕の笑顔がある恋人陣営。

 

ぼんぼんは田下を占って人狼判定。ももさんが結さんに人狼判定を出すことが読まれている為、恋人陣営的には、狼を駆逐しても、村が滅んでもどちらの展開でも良いため、黒判定が出た人をローラーしていく流れを想定しています。

 

 

3日目 タイミングで圧殺する霊媒師

襲撃されたのは、めーやさん、占いは、ぼんぼんが田下に狼、ももさんが結さんに狼で、両陣営とも予定通りという展開です。

 

最初、ゆいさんが一生懸命話しているんですが、マイクがオフになってますね。出演者には聞こえていたので、放送を観て、パントマイムみたいになっているのを見て笑ってしまいました。なかなか貴重な映像でしたね。

 

さて、ちょっと整理しましょう。

 

まず、ももさんが真占い師で、ぼんぼんと結さんが狼だった場合は、ラストウルフはメガネさんが濃厚です。

 

この時田下は、結さんは疑ってなくて、いがこさんを怪しんでいると発言していますが、これは辻褄があってませんね。狼の時の田下は、より村人らしくある為に、狼の戦術で都合のいい人を疑うというより、村目線で疑うべき人を疑うので、振舞が狼らしくない結さんを容疑者リストにいれられていないんです。それで、論理的には確定狼の結さんを狼と言えていませんでした。

 

本来は、ぼんぼんが田下を狼判定したことで、田下視点ではぼんぼん偽物、ももさん本物、よって結さん人狼が確定で、いがこさんが単体で怪しいけれど結さんから投票を受けている為に人狼ではなく、恋人濃厚。残る鳥井さん、朝井さん、メガネさんのうち、鳥井さんはももさんの初日村人なので除外、朝井さんはぼんぼんの初日村人で、ボンボンが初日朝井さん、2日目結さんと連続で仲間を囲いきったという可能性が低いと考えると、残ったメガネさんが狼濃厚となります。

 

逆に、ぼんぼんが真占い師で、ももさんと田下が狼だった場合は、ぼんぼんの初日村人である朝井さんが除外、田下から投票をもらっているいがこさんも可能性が極めて低く、2日目処刑されたしょうこさんか、メガネさんが狼濃厚。しょうこさんが狼でなかった場合は、2日目は狼的にはどちらでも良いということになるので、ぼんぼんを信じているといって決めに行った鳥井さんも、実は上手な狼だったという可能性があります。

 

投票は、朝井さんと田下といがこさんが結さんに、結さんとぼんぼんが田下に投票したところで、めがねさんが投票し、霊媒カミングアウト。素晴らしいタイミングでしたね。メガネさんはまず自分が狼でない証明として、もし人狼が3人生き残っているとすれば、今カミングアウトをして、村人を処刑すると恋人の勝利が確定してしまうので、それはできない。また、人狼が3人生き残っていないとすれば、ズムさんかしょうこさんが人狼であるが、ズムさんの決選投票でズムさんに入れているし、2日目にはしょうこさんに投票して処刑に持ち込んでいる為、その可能性は薄いと主張します。

 

その上で、しょうこさんが人狼であったとして、結さんが2日目にしょうこさんに投票していることから、ももさんと田下が狼であることを主張します。

 

これ見事なんですが、鳥井さんは見事すぎて逆にメガネさんを怪しいと感じたようですね。これもまた人狼の面白いところかもしれません。しかし、鳥井さんは結局田下に入れて、田下と結さんの決選投票となります。

 

結さんは、素直にメガネさんを本物と信じて、その推理のまま田下が狼で良いとします。

 

田下の方は、ひっくり返さないといけないんですが、これは困りましたね。というのも、時間が無さすぎます。僕は良く、この解説記事を書いているので、出演者の方に勘違いされるんですが、この解説記事のレベルで当日思考できているわけではありません。それができていたら最強も目指せるんですが、限られた時間の中ではここまでの観察と思考、シミュレーションをすることはできません。メガネさんが投票の最後鳥井さんの手前で情報を大量にぶちこんできたので、それを整理してさらにメガネさんが偽物ルートを考えるのはとても難しかったです。

 

ただ、この時田下が言っていることは大体あっていて、田下視点では、人狼が3人生き残っていた場合に、メガネさんは真霊媒だけど、恋人におちているため、逆の結果を言って田下を処刑することで恋人勝利を目論んでいる、というのが最も懸念される点でしょう。

 

動画を観なおしてみたところ、完ぺきではないものの、そのルートに到達しているので、まだマシかな、と思いました。しかし、かなり思考しながら話をしているため、強く訴えかけることができていません。論理的にはあり得る話でも、メガネさんの説得力を上回らなければ信用されません。メガネさんがギリギリのタイミングでカミングアウトしたことによって、時間的な余裕を完全に削られています。

 

これはやられた、と思いました。お見事ですね。決選投票は、ももさん以外全員が田下に投票して、田下が処刑となります。

 

 

5日目 どの組み合わせ?

鳥井さんが襲撃されます。ももさんの占いはメガネさん村人判定、ぼんぼんの占いは、いがこさんに村人判定。

 

まず、村が6人になる4日目が訪れたことで、狼は最大で2人しか生存していないことになります。もし、ぼんぼんと結さんが人狼の場合、結さんがしょうこさんに投票していることから(しかも、しょうこさんがしていない発言を理由にして!)、残りの1人はほぼズムさんであり、初日の決選投票でぼんぼんと結さんが両方ズムさんを切ったことになります。ですが、これもちょっと不自然で、結さんは初日通常投票でズムさんと一緒にいがこさんに入れて決戦にしているんですね。それをわざわざ変えて仲間の方に投票する、というのが難しくあります。なので、ほぼももさんが人狼ということで良いと思います。

 

それから、昨日田下が言った、メガネさんが恋人霊媒師で、嘘の結果を言って人狼3人生き残りによる恋人勝利を狙った説は、4日目が訪れたことで否定されました。

 

残る可能性は、メガネさんと結さんが恋人説ですね。この場合は、メガネさんが本物の霊媒師でも、偽物の霊媒師でも、同じ行動を取る可能性があります。また、結さんが処刑される流れは、ぼんぼんも処刑される流れにつながるので、ぼんぼんを守るために出た可能性もあります。ぼんぼんを最終的に守るのであれば、結さんが処刑される時点でカミングアウトしなければ、霊媒師としてのつじつまが合わなくなるからです。

 

逆に言うと、恋人が結さんとメガネさん、ぼんぼんさんとメガネさんの組み合わせ以外は、メガネさんがリスクをとってカミングアウトする理由がほとんどありません。むしろ、カミングアウトしたことで、結さんやぼんぼんとの恋人関係を疑われるだけですね。

 

この日は恋人が誰かが問題になります。ちょっと今回は、総当たりにしてみましょうか。

 

もも×結→ももさんが結さんに狼判定していることから除外

もも×メガネ→メガネさんがももさんを狼とする推理をしていることから除外

もも×いがこ→あり得る

もも×朝井→あり得る

もも×ぼんぼん→占い師対抗していることから除外

結×メガネ→あり得る

結×いがこ→結さんが初日にいがこさんに投票していることから除外

結×朝井→朝井さんが結さんに投票していることから除外

結×ぼんぼん→あり得る

メガネ×いがこ→メガネさんがカミングアウトする理由がないことから除外

メガネ×朝井→メガネさんがカミングアウトする理由がないことから除外

メガネ×ぼんぼん→あり得る

いがこ×朝井→朝井さんがいがこさんに投票していることから除外

いがこ×ぼんぼん→あり得る

 

あり得るものを抽出してみると

 

もも×いがこ

もも×朝井

結×メガネ

結×ぼんぼん

メガネ×ぼんぼん

いがこ×ぼんぼん

 

となります。もし「恋人はカミングアウトしない」と考えるのであれば、ももさんとぼんぼんさんが入っている組み合わせが消えて、「結×メガネ」で決定です。ここは相当濃く見えます。

 

いがこさんが初日前夜に気がついていたように、真占い師はカミングアウトすることで狼から襲撃されるリスクを逃れて、信用勝負になると考えれば、ぼんぼんもある、ということになるかもしれません。

 

ももさんはどうでしょう。狼占い師の場合、信用勝負に勝ったとしても、霊媒師が生き残っていたら、対抗を処刑して村人判定が出たり、自分が狼判定をして処刑した相手が村人だと言われてしまえば、それでおしまいです。本物の占い師よりもはるかにリスクが高く思えます。そして、護衛が連続ガードできる上に狂人がいないこのルールでは、霊媒師が生き残る可能性は非常に高いと言えるでしょう。そう考えると、ももさんが恋人である可能性はかなり低くなるので、この日は除外してもいいように思います。いずれにしろ、最終日村人はももさんに投票するしかないのです。

 

結×メガネ

結×ぼんぼん

メガネ×ぼんぼん

いがこ×ぼんぼん

 

ここまで整理すると、例えば、ぼんぼんを処刑して、結さんかメガネさんが襲撃されると、かなり村人のリスクが低くなる、と分かります。これをちょっと議論中にやるのは難しいかもしれません。

 

大きなポイントは、まず、投票しあっている、あるいは明らかに相方を処刑する流れを作っている組み合わせを除外。メガネさんは、無意味なカミングアウトをするのかどうか。単体で怪しいいがこさんをどう考えるか。ぼんぼんが恋人なのにちゃんと真占い師をカミングアウトするのかどうか。ももさんが狼かつ恋人なのに占い騙りをするのかどうか。

 

さらに、もう1つ村人に不利なことがあって、人狼は基本的に恋人を襲撃しようと思っていません。なぜなら、恋人がいなくなると、何の憂いもなくももさんが処刑されて終わるのが明らかだからです。まだ村人が嘘でもももさんとぼんぼんで迷うふりをしていれば分かりませんが、完全にももさん狼で決めている流れを見せた場合、ももさんは、恋人がいなくなるよりは、恋人が残って村人の勝利が無くなってからの方が、なんとかしてそそのかす余地がある、と考えるはずです。

 

よって、この日恋人を処刑できなければ、村人の勝利は限りなく細いものになってしまいます。

 

議論は、朝井さんが自分を処刑してメガネさんを襲撃すれば恋人を処理できるのでは、と提案します。朝井さんの中では、ぼんぼんが恋人で、真占い師で、そしてカミングアウトをするというの可能性をかなり低く見ているんですね。これは、カミングアウトを作戦に組み込んだ恋人陣営が素晴らしいというべきでしょう。

 

実際にはそれではカバーできないんですが、自分の処刑を強く要求したことから、ほぼ朝井さん恋人の線が無くなります。

 

メガネさんは、自分が恋人だった場合に、3日目にカミングアウトしないと主張しますが、前述のとおり、結さんあるいはぼんぼんと恋人関係の場合は、むしろ騙りでもカミングアウトする可能性があるでしょう。

 

投票はまず、いがこさんが朝井さんに投票。朝井さんは確かに自分に入れてくれ、と言ってましたが、そんな人が恋人なわけはないので、これはかなり不自然でした。続いて朝井さんがももさんに投票。自分が処刑されたくないももさんは、朝井さんに入れ返します。

 

実は、ここですでに、人狼と、恋人の票が揃い、かつ、朝井さんが人狼に投票してしまっているので、村人側は詰んでいます。

 

次に、結さんが「いがこ×もも」を疑って、いがこさんに投票、メガネさんは、自身といがこさんとの関係を切るために、いがこさんに投票。

 

いがこさん2票、朝井さん2票、ももさん1票のところで、したたかにぼんぼんが最後の1票をもって待っていました。勝負所ですね。ぼんぼんが朝井さんに3票目を投票して、朝井さんが処刑となります。

 

 

最終日 逆転の戦術

襲撃されたのは結さんでした。やはりももさんは、恋人を避けて襲撃し、負けがほぼきまったメガネさんを説得しに来ましたね。しかし、メガネさんは例え細糸であろうとも、勝つ可能性があるのは、ももさん処刑であるため、譲りません。

 

もし、メガネさんを動かす方法があるとしたら、負けが確定していることを説明したのち、ぼんぼんはメガネさんがやりたかった、恋人かつカミングアウトしての完全勝利を成し遂げようとしているが、それを阻止しなくてよいのか、ということぐらいでしょうか。それでも、メガネさんはあきらめないかもしれませんね。

 

このゲームは、初日前夜、恋人側が、占い師をひいていて、しかも、カミングアウトした方が有利であるとふんだ時点で、かなりリードしていました。1歩2歩リードしていたでしょう。そして、本来潜伏すると思っていた恋人陣営がカミングアウトし、素直にカミングアウトしても良いはずの霊媒師が潜伏し、逆転の戦術が盤面を転がします。

 

その中、唯一スタンダードな戦術をとっていた人狼陣営は、恋人陣営を襲撃できず、村人陣営に不意打ちをくらい、大変な苦戦を強いられました。

 

メガネさんも、恋人のいがこさんとぼんぼんも、素晴らしい活躍だったと思います。そして、しょうこさんと僕が退場してしまい、完全に負けムードだったはずなのに、最後の最後まで勝利を見ていたももさんも、大健闘だったと思います。僕はただただ翻弄された試合ではありましたが、素晴らしいプレイを目の当たりにすることができて、幸運だったように思います。

 

見事な恋人勝利にて、ゲームは幕引きとあいなりました。