結チャンネル人狼#35 ひと夏の恋に気をつけろ!真夏の悪女村 解説 嘘つきキープと別の生命体

天国部屋にいくと、ノートPCのモニターで観戦ができるようになっているんですが、結構狭い部屋の中で何人もの出演者が話ながら観てたりするので、細かい声とかが聞こえにくかったりすることが、わりとあるんです。あるいは、最後終了の瞬間というのは、僕らはスタジオの手前で待機していて、GMの終了コールで部屋に入っていくんですね。ですから、最後の最後観れてなかったりもします。

 

そんなことで、出演当日は気がついてなかったりすることも多いんですが、いやー、もっちさん面白いですね。面白すぎ。僕はインコさんの「実弾生活」というコント公演のウルトラコブラという回でもっちさんを拝見したことがあって、今、はっきり思い出しました。実弾生活の出演者の中でもひときわヤバイ感じで面白かった人でした、もっちさん。

 

というわけで、この記事は2019年8月11日に配信された結チャンネル人狼「ひと夏の恋に気をつけろ!真夏の悪女村」2戦目の解説記事です。すっかりおそくなってしまってすいません。どんな試合だったか忘れてしまったという方、ぜひアーカイブと一緒にご覧いただければと思います。

 

【関連サイト】

#36 ひと夏の恋に気をつけろ!真夏の悪女村 第2戦目 前編(結チャンネル)

 

今回も死ぬほど長いですが、全編通してガッチリ解説していくので、よろしくお付き合いいただければと思います。それでは早速まいりましょう!

 

 

前夜 悪女を騙すキープ

さて、これを読んでいるみなさんはおそらくご存知の通り、この試合の悪女は僕でした。僕はこの日悪女をひいたら、やってみたいな、と思うことがありまして。それは、本命とキープに上手な人を選んで、巧みに守りまくってもらうという、人狼ハーレムプレイをしよう、と。そこで、変幻自在の人狼エンターテイナースナパイさんと、イトキチ村で前回悪女村をした時に、圧倒的霊媒力で本命に選ばれながら霊媒師をやりきったメガネさんの2人を選ぶことにしました。本命がメガネさん、キープがスナパイさんです。

 

しかしこれは、そう甘い話ではありませんでしたね。2人とも人狼巧者ですから、一筋縄ではいきません。自分が本命の場合に僕を守って勝つストーリーはもちろんのこと、一方でキープの場合のことも常に考えていました。

 

この日、僕がメガネさんと目を合わせると、メガネさんは腕を組んで、盾を構える格好、これはボディーガードだよ、というサインでした。その後、今度はスナパイさんと目を合わせると……スナパイさんも盾の格好でボディーガードのサイン。

 

僕からすると、どちらかが嘘をついていることが確定します。この時点では、何だか知らないけど最初から信用されてなさそうだ、ぐらいの感じです。

 

答えを言ってしまうと、スナパイさんが嘘をついていて、村人なのにボディーガードと言っていました。ボディーガードのふりをすることで、僕が人狼の襲撃から守ってもらえる、と考えれば、キープだとしても殺しにはこないだろう、という判断です。しかし、この嘘は逆にスナパイさんを殺す方法を僕に悩ませることになります。

 

 

1日目 悪女を炙り出す作戦

1日目、僕の作戦でゲームが動き出します。最初に「私は占われてもいい」という人、4人に立候補してもらいます。そしてその占われてもいいと宣言した4人が、1日目の処刑対象を選ぶ、という作戦です。この作戦のポイントは、悪女陣営の炙り出しです。悪女陣営は占われても問題がなく、さらに、1日目の処刑対象を選べるとなれば、自分の恋人を外すことができる為、メリットが大きいんですね。もっとも、問題はそれを提案しているのが悪女本人だということです。これを提案することで、自分が悪女だと思われないようにしつつ、誰かを悪女塗りできればなおよしです。

 

この作戦を始めると、まず、いの一番にナオさんが「私、選びたいです」と立候補します。その後、立候補者は4人より3人がいいんじゃないか、という話があり、仕切り直したところで、スナパイさん、結さん、もっちさんが元気よく立候補します。結局、ナオさんとあわせて、4人になっちゃったんですが、スナパイさんがここで辞退しますね。

 

スナパイさん、僕の意図を理解して辞退していたとしたら相当上手ですね。悪女陣営だったらそのまま居座ればよかったじゃん、と、あとでいい張れます。それから、ナオさんと結さんは、2人とも人狼ですね。いい度胸しています。特に結さん、先にナオさんが立候補したのを見ているのに、後からあの勢いで立候補、相当なもんです。

 

これはとてもうまい作戦で、もし、結さんかナオさんが占われたとしても、片方が人狼ということになれば、立候補した中に2人はいないだろう、と思われます。特に、同時に立候補したもっちさん、結さん、スナパイさんの組み合わせであればともかく、先にナオさんが立候補して、後から結さんが被せるように立候補すれば、2人とも疑うのは難しくなります。

 

しかも、その後ナオさんは、立候補した中から処刑対象者を指名してもいいのか、と聞き、結さんはそれに反応して、私ともっちさんのどちらを疑っているのか知りたい、と詰め寄ります。もちろん全部人狼同士の茶番です。

 

さあ、処刑対象を選ぶ前に、すこし議論をしていこうということになりまして、ベッティがインコさんを怪しいと言います。何をそんなにソワソワしているのかと。インコさんは、「僕は占い師だから…」といって占い師カミングアウト。しかし、実際は人狼です。仲間のナオさんと結さんの両方とも何か立候補してしまってソワソワしていたんでしょうか。見逃さないベッティは流石ですが、これで、人狼2人は占われる対象、1人はカミングアウトで、人狼は非常に危険なポジションに全員を晒すこととなりました。

 

 

インコさんが初日から知っている村人判定を持っている人は、処刑対象に含まれた時に公開しよう、ということになりまして、続いて猪飼さんが「立候補しているもっちさん、ナオさん、結さんは3人とも村人の思考には思えない」と言います。根拠は不明なんですが、ただ、ナオさんと結さんは人狼、もっちさんはそもそも村人でも人狼ゲームにおける村人の思考をしてない人なので、猪飼さんの言ってることは正しいと思います。

 

もっとも、人狼ゲーム的には、根拠がはっきり言えていない猪飼さんの主張よりは、これから処刑対象を選ぶぞ、という3人にケンカを売っている猪飼さんの思考こそ、人狼には見えない、ということの方が重要かもしれません。

 

さて、そろそろ処刑候補を決めた方がいいということで、3、2、1で一斉に指をさします。すると、結さんともっちさんが、猪飼さんに、ナオさんはぬのこさんを指します。結さんともっちさんの指定が被ったので、結さんが指定先を啓文さんに変更します。すると、啓文さんがすぐさま占い師カミングアウト、猪飼さんが自分が知っていた村人だと宣言します。それを見て、待ってましたとばかりにめーやさんが3人目となる占い師カミングアウトをします。

 

めーやさんが知っていた村人判定の人はメガネさん、インコさんの村人判定は原さんでした。

 

悪女的には、この展開は非常に美味しい展開です。占い師が3人出ると、村人はどうしても占い師から処刑したくなります。もし、占い師を騙っている狼を処刑することができれば、狼はこうなったら、ということで占い師を襲撃する可能性が高くなります。悪女は基本的に能力者カミングアウトしていない人の中に隠れているので、能力者が処刑、襲撃されれば安全ですし、また、能力を持っていない人の数が多く残れば残るほど、その中に紛れるのが容易になります。

 

しかも、カミングアウトした3人のうち、インコさんは怪しいと言われてカミングアウトし、啓文さんは処刑対象に選ばれてカミングアウトし、めーやさんだけが自発的に、しかも3人目でカミングアウトしていて、明らかに本物に見えます。ご本人もそれを自分で分かっているので、ふるまいも堂々としています。こうなると、どうしたって偽物に見える方を処刑したいと思うのが人情というものです。先に内訳を言っておくと、前述した通りインコさんが人狼、啓文さんが狂人、めーやさんが本物となっています。

 

啓文さん、即座に猪飼さんを村人判定と指定したのは、2人から処刑対象に指された猪飼さんは、人狼の可能性があると判断したんでしょうね。素晴らしい瞬発力です。そして、啓文さん、ここでこそっと、猪飼さんを指名した人が結さんともっちさんであることを確認してましたね。啓文さんは狂人なので、猪飼さんの村人判定にも意味はないんですが、確認するそぶりを見せることで本物アピールをしているんですね。いつもニヤニヤしてふざけ倒しているかのような方ですが、きちんとやるべきことをやってます。

 

もっとも、場がすでにかなりめーやさんに傾いているので、啓文さんとインコさんのどちらかは処刑を逃れるのが難しいでしょう。

 

議論終了間際になって、スナパイさんが、占いは最初の立候補からでなくてもいいんじゃないか、と言います。そこで僕が、この立候補は人狼ではなく悪女陣営を炙り出す為の作戦である、という種明かしをしたところで投票となります。この日の投票は情報がたくさんありますので、しっかり見ていきましょう。

 

啓文さんがめーやさんに投票、続いてスナパイさんが結さんに、メガネさんとめーやさんが啓文さんに入れます。

 

啓文さんがめーやさんに入れたのは、明らかに怪しいインコさんがご主人様だと思ったからでしょう。啓文さんの立場だと、自分が真占い師だった場合に、3番目に出てきためーやさんは、ご主人様を処刑しようとしている狂人というよりは、本物になり代わろうとしてリスクを負った人狼である、という説明で筋が通ります。

 

スナパイさんが役職者に投票しないのは、悪女陣営ではないぞ、というアピールですね。あるいは、自分の投票に僕が追随するかも見えているでしょう。メガネさんはメガネさんで、啓文さんを偽物だけど狂人であり、この日は人狼に投票すると仲間の人狼は占い師を襲撃にいくことになるから、襲撃を悪女に誘導する為に狂人の方を処刑するべきだ、と主張します。これも悪女陣営ではないというアピールですね。2人ともカモフラージュに余念がありません。

 

次に、インコさんが僕に入れます。これはわけわかんなくて面白いですね。この件に関してインコさんが何を考えていたかというのはちょっと分からない、というか、僕は何度かインコさんと人狼をしてわけがわかったことはただの1度もないんですけど、客観的には、ご主人様に間違って投票するのを嫌った狂人に見えてきます。インコさんが対抗している他の占い師でなく、僕に投票すると、その分自分が死ぬ可能性が高まります。なので真占い師でも人狼でもメリットがなく、やるとしたら狂人の場合ぐらいなのです。しかし実際は人狼です。

 

続いてベッティがインコさんに投票、ぬのこさんが啓文さんに投票。ぬのこさんはインコさんを本物だと思っている、とはっきり言います。これはわりと後半大きく響いてきます。

 

ナオさんがインコさんに投票、仲間を切りに来ました。3人占い師にカミングアウトしているので、霊媒師は仲間の人狼がカミングアウトしない限り1人で確定します、となれば、ほとんど死に体のインコさんに対し、守るよりは積極的に殺しに行って、その結果を霊媒師に言ってもらった方が、人狼陣営全体の利益につながる、という考え方でしょう。

 

非常に良い判断だと思います。さらに、作戦についてここでもう一度触れて、占われる代わりに処刑者を選ぶ側に入った結さんともっちさんの中に悪女がいるという僕の意図はよくわかる、と肯定します。結さんとのラインを切りつつ、でも、悪女がいるんであって人狼がいるわけじゃない、占う場所じゃない、と示しています。ナオさん、テクニカルですし、それを実行する度胸も伴っていて素晴らしいですね。

 

その後、結さんと僕と、猪飼さんと原さんの全員が啓文さんに投票し、啓文さんの処刑となります。実は、インコさんの僕への投票はファインプレイなんですね、あれでこの日は処刑を逃れていると思います。最後に投票した原さんは霊媒師カミングアウト。原さんがこのタイミングでカミングアウトすると、啓文さんが人狼だった時に、ボディーガードが原さんを守っているのを見越した人狼が、めーやさんを襲撃する可能性がかなり高くはなるんですが、村人判定をもらっているので、自分が噛まれたら元も子もないから、ということでしょう。

 

 

2日目 人狼対人狼

朝になると、誰もいなくなっていませんでした。人狼は素直に原さんを2回噛むことにしたようです。もし襲撃が成立した場合は、啓文さんを狼にして、啓文さんに投票した結さんから疑いの目をそらしつつ、狂人のインコさんを処刑するよりは、役職者以外を詰めていった方がいいという主張をすればかなりおいしい展開も狙えたかもしれません。

 

占い結果は、インコさんがベッティに村人判定、めーやさんがもっちさんに村人判定。そして原さんの霊媒結果は村人判定でした。インコさんがベッティを占ったのは、前日疑われて投票されているというシンプルな理由。めーやさんはスナパイさんを疑っていて、スナパイさんが、最初の立候補から占わなくてもいいんじゃないか、と言ったことから、最初の立候補3人から占うことを決め、そのうちスナパイさんが初日に投票した結さんを外し、かつ、ナオさんを村人だと信じて、残るもっちさんを占い、村人判定でした。めーやさんはかなりスナパイさんに嫌疑をかけてましたね。であれば、ここはスナパイさんを占っちゃう方が、話が早かったかもしれません。

 

 

ナオさんが「めーやさんが人狼の時に3人目の占い師としてカミングアウトする意味があるか」と、聞いてきます。めーやさんは挙動等々を見ると明らかに本物らしいんですが、人狼が3人目でカミングアウトする意味はありますね。ナオさんのように、3人目でカミングアウトするのはリスクが高いから本物だ、と主張する人が出てくるからです。このナオさんの質問は、なんとかしてめーやさんを真占い師にしたい、そんな風に見えます。

 

ナオさんは初日にインコさんに投票し、徹底してめーやさんを守ることで村人を装っているのですが、ちょっと不自然にめーやさんを擁護しているように見えてきます。めーやさんの挙動におかしいところはないんですが、なおさんが、答えを知った上でめーやさんを擁護しているので、それが不自然に見え、逆にめーやさんが怪しくも見えてきます。

 

次に、インコさんの行動が問題になります。インコさんが僕に投票したのは、人狼だったとしても、真占い師だったとしても、おかしく思えます。とすると狂人の行動に見えるんですが、インコさんが狂人だと、啓文さんが本物になって、めーやさんが狼、ということになります。

 

僕はインコさんに詰め寄り、僕に何故投票したかと聞くと、「怪しかったから」と答えがかえってきます、怪しかったのであれば何故占わないのか、と聞くと、今度は「投票が集まらなかったから賛同が得られないと思った」と言います、さらに、投票が集まらなかった僕が人狼だったら処刑できなくて怖いから、なおさら占うべきではないのか、というと、「そういう説もあるんですね」と返って来ます。すごいですね、インコさんはいくら話しても暖簾に腕押し糠に釘、蒟蒻問答という奴ですね。

 

猪飼さんが、インコさんの挙動について、インコさんと僕が狼で、ライン切りの為に不自然な投票をしたのではないか、と主張します。その場合は、今夜、原さんが襲撃を受けない、ということになります。原さんが結果を出さないとライン切りをする意味があまりないですからね。

 

さあ、投票です。

 

いの一番に投票したインコさん、今度はメガネさんに投票します。もう本当にわけが分かりませんね。この日は、めーやさんか、インコさんか、どちらか偽物を処刑しよう、という日で、インコさんは偽物が確定している対抗占い師のめーやさんに投票するべき、というか、しないと自分が非常に不利になるんですが、困ったことにそういう話が通用しないのがインコさんです。めーやさんは容赦なく、インコさんに投票、そりゃそうです。

 

めーやさんの投票時、占い先を言いますが、絶望的に人狼を避けてますね。めーやさんはスナパイさんを疑うことを軸に展開しているのが間違っているので、やはりスナパイさんを先に占った方が頭が整理されたかもしれません。

 

続いて結さんがインコさんに投票し、なおかつ、ナオさんが怪しいと言います。村人目線では、今日のナオさんは急に発言にキレが無くなっていたので、妥当に思えます。そして、結さんはインコさんもナオさんも切って、ラインを完全に切っていくことにするようです。

 

その後、もっちさん、猪飼さんが立て続けにインコさんに入れます。

 

僕はというと、悪女ではあるんですが、この時点では村人目線で推理していて、インコさんの行動が人狼だとしてもあまりにおかしいので、そこの真偽を保留して、今日、急に発言にキレがなくなったナオさんに行くことを提案します。ナオさんが無理にめーやさんを庇うのが怪しいので、もし万が一、原さんの霊媒結果が観れれば、そこからめーやさんの真偽について考えることも可能、という論理です。

 

これに、ベッティも賛同します。

 

2票入って、ナオさんはめーやさんに投票します。これ結構不自然な投票なんですね。ナオさんは1日目もめーやさんを信じてインコさんに入れていましたし、この日も、3人目で人狼が出てくる意味あるか、と、問うていました。

 

ナオさんの説明は、インコさん自身の投票を除き、インコさんとナオさんにしか投票が行ってないので、その中に人狼が混じっているとしたらインコさんは人狼ではない、という論理です。主張を急に変えるには、ちょっと弱いですかね。この場面で人狼はライン切りをしない、という話をしていることになりますが、インコさんがもし人狼だったら、仲間はさっさとインコさんを切る場面でしょう。実際、結さんはそうしています。また、この投票は他でもない、めーやさんに、ナオさんを疑うきっかけを与えてしまったように思います。

 

メガネさんは僕とは逆に、インコさんが人狼の時に、ナオさんが人狼だと主張して、ナオさんに投票します。これは、正解なんですね。ぬのこさんは、めーやさんに投票。インコさんを完全に本物だと信じ切っています。めーやさんから疑われ続けているスナパイさんもめーやさんに投票。

 

インコさん4票、ナオさん3票で最終票の原さん、ナオさんに投票し、この後の決選投票で責任取るのでナオさんに入れるように、と訴えかけます。

 

というわけで決戦投票なんですが、これ、実は人狼同士の決戦です。ナオさんがかなり必死になります。ここでインコさんと対立して生き残れば、インコさんが狼となった時にかなり生き残りやすくなります。一方で、ここで自分が処刑されると、占い師を騙っているインコさんが最後まで生き残るのは相当厳しいため、結さんにまかせるしかなくなります。

 

ナオさんの主張は、啓文さんが本物だった時に、自分が処刑されると、人狼勝利が近づいて悪女有利になる、というものです。ナオさんは初日めーやさんを信じてインコさんを疑い、そして2日目の投票になって急にめーやさんに投票し、さらに決選投票ではインコさんを処刑して欲しいと主張するのは、なかなか厳しいものがあったように思います。

 

しかし一方で、インコさんはインコさんで、具体的な推理がほとんどない最終弁論で、村人を困惑させます。

 

決選投票は、インコさんに投票したのが、ぼく、スナパイさん、猪飼さん、めーやさん、もっちさん、ナオさんに投票しているのが、ナオさんに投票しているのが、結さん、メガネさん、ぬのこさん、原さん、ベッティで5対5の同票。もう一度投票を繰り返しますが、票の内訳変わらず、同票で、ランダムになります。

 

ランダムの結果、インコさんが処刑となりました。

 

この時僕は、ナオさんを決戦投票の場にあげつつ、決選投票でインコさんに入れました。2人とも行動が怪しく、どちらも人狼の可能性がある、という状況です。その上で、僕からするとここでインコさんに入れておくことで、インコさんとの関係が切っておきたいという気持ちがありました。似たことをしているのが結さんで、通常投票でインコさんにいれつつ、決選投票でナオさんに入れて、両方とラインを切っています。人狼対人狼というピンチですが、結さんはそれを利用して完全に関係を断ちに来ています。勝ち筋をきちんと追ってる動きです。

 

 

3日目 メガネの圧

朝になると、原さんが襲撃を受けていました。そして、めーやさんはナオさんを占っていて、狼判定を出していました。昨日、急にめーやさんに投票してしまったことが効いているんですね。

 

これをメガネさんは当然だとして、解説します。ナオさんは自分に2票入り、インコさんに4票、メガネさん1票の時点で、めーやさんに入れました。この日最終的に、4票同士でインコさんとナオさんが決選投票になったので、ここでナオさんがインコさんにいれておけば良かったはずが、なぜめーやさんに入れたんだと詰め寄ります。

 

もうちょっと正確に言うと、2日目はボディーガードの襲撃阻止が成功している為、村人は12人。ナオさんの前に投票が7名、うちインコさんに4票、ナオさんに2票、メガネさん1票。残りが5票あるので、ナオさんがインコさんに入れても、決定票にはなりません。

 

ナオさんがインコさんに入れると、インコさん5票、ナオさん2票、メガネさん1票で、残りが4票、この4票が全てナオさんに行くと、ナオさん6票で結局ナオさんが処刑されることになります。ですから、ナオさんがインコさんに入れても、自分が確実に助かる票にはなっていない、ということです。

 

一方で、めーやさんを軸に考えると、ナオさんがインコさんに入れた時、インコさん5票、めーやさん0票となり、残り4票で、めーやさんは確実に安全圏になります。つまり、ナオさんがめーやさんに投票したことで、2日目、めーやさん処刑の可能性が残された、そういう1票だったということになります。

 

ナオさんはこれに対し数がカウントできていなかった、と返答します。ここは、数の問題ではなくて、インコさんが本物でめーやさんが偽物であると考えた強い根拠を示すべきでしたね。メガネさんの尋問に誘導されて数の話にしてしまうと、自分が助かる可能性があれば誰でも良かったようにも聞こえてしまいます。

 

僕は前回の悪女村で、メガネさんと霊媒対抗をした時にもらっているのでよくわかるんですが、メガネさんの淡々とした圧は、もらってる本人はかなりキツいんです。論理の問題よりも、心の問題で、強い意志を持ち続けるのが難しくなるんですね。ナオさんはかなり苦しくて、冷静な反論が難しい状態だったんじゃないかと思います。

 

2日目の投票を整理すると、めーやさんに投票しているのは、ナオさん、ぬのこさん、スナパイさんの3人だけ。ナオさんの視点ではこの3人が味方候補であり、めーやさんを信じる場合、ラストウルフはこの3人の中の誰かが濃厚となります。

 

投票です。

 

ナオさん、ベッティ、スナパイさん、ぬのこさんの4人がめーやさんに投票し、僕、結さん、もっちさん、メガネさん、めーやさん、猪飼さんのの6人がナオさんに投票して、ナオさんが処刑されました。

 

投票時、結さんは「僕が2日目にナオさんに投票したのは怪しい」と言います。処刑されないだろうと1票入れただけの人狼に見える、と言いました。僕はこれは使えるかもしれない、と思いました。一般論としては結さんの言っていることは正しいんですが、僕は狼の時に、1票ぐらいでは死なないだろうと思って仲間に入れる、なんてことはまずしません。やるなら、僕が流れを作って殺しました、ぐらいにやる人です。結さんならそのことに気がついてもよさそうなのに、ずいぶん雑に疑ってくるな、と思っていました。

 

 

4日目 勝利の隣で細い勝ち筋を嘆く悪女

今日の襲撃はめーやさんでした。これでめーやさんが狼であるということはなくなり、最悪でも狂人、めーやさんが狂人だった場合に、ナオさんが人狼でいわゆる誤爆をしたのでなければ、人狼側にはそれが分かっているはずなので、悪女も全く見つかっていない最中、わざわざ狂人を襲撃する理由はほとんどなく、ほぼ、めーやさんが真占い師と考えられます。

 

めーやさんが真占い師だった場合、原さんの霊媒結果も踏まえると、啓文さんが狂人、インコさんが人狼、ナオさんが人狼となり、残り人狼が1人です。悪女が処刑も襲撃もできていないことから、この残りの人狼を処刑してしまうと悪女陣営の勝利が決まるので、人狼を処刑しないようにしなければいけません。

 

人狼側は、自分が処刑されないことが第一ですが、悪女陣営を処刑できたらなおよし、でしょう。

 

一方で、悪女は、人狼を処刑出来れば勝ちなので、人狼を処刑しないふりをして、人狼を処刑を狙いたいんですが、ここで僕は頭を抱えることになります。

 

さらに、本命とキープの2人は、人狼を処刑できれば勝ちかもしれないが、2分の1の確率で逆転負けなので、自分の恋敵を処刑したい。

 

こういう展開になります。

 

メガネさんは、めーやさんを真占い師と置いた場合に、それを処刑しようとしていた、スナパイさんかぬのこさんが怪しい、と言います。極めて妥当な推理だと思います。ただし、ぬのこさんは実は、初日にナオさんが処刑対象を選ぶ際に、挙げた人物なんですね。そうするとナオさんは、人狼でありながら、占われてもいい対象に立候補した上で、人狼仲間を処刑対象に挙げたことになります。これは相当難しく思えます。

 

3日目、めーやさんに投票したのが、ぬのこさん、スナパイさん、そしてベッティ。ぬのこさんは初日にナオさんから処刑対象に挙げられている為、狼の可能性が低く、めーやさんと対立していたスナパイさんが最有力となります。

 

この時僕はメチャクチャ困ります。初日前夜、メガネさんとスナパイさんの2人が両方ボディーガードのサインをしてきて、どちらかが何らかの理由で嘘をついている、という事実と繋がってしまったからです。この状況であれば、スナパイさんの方が人狼であることを隠すために僕に嘘をついた、と考えられます。僕を守ってくれるボディ―ガードのふりをしておけば、僕もスナパイさんをキープだからといって簡単に捨てたりはしない……という計算をしている自分がキープだった場合の保険をかけた人狼! あり得る! スナパイさんならやりそう!

 

しかしこうなると僕は絶望します。というのは、この時点で、人狼の勝利条件を満たしての悪女勝利はあり得ず、村人の勝利条件を満たすためには、どこかでスナパイさんを裏切って処刑しなければいけないからです。しかし、その時、追い詰められたスナパイさんに悪女であることを告発されれば、僕はおしまいです。僕は過去にも結チャンネルの悪女村で、選んだ人が追い詰められて僕を告発してきた、という経験をしています。ラストウルフが処刑されそうになれば、本命だろうがキープだろうが負けが決定します、追い詰められたら何をするか分かりません。

 

唯一可能性があるとしたら、スナパイさんもメガネさんも守ったまま、最終日を迎えた上、最後にメガネさんと一緒にスナパイさんを処刑するしかありません。今現在、ボディーガードが1回襲撃阻止に成功しているので、このままいけば最終日は4人になることが濃厚です。ということは、4日目、5日目にメガネさんもスナパイさんも守りつつ、さらに、メガネさんと僕が襲撃されないことを祈りつつ、最終日、この時点ですらスナパイさんがキープだとばれると告発の危険があるため、最後の最後までやんわりスナパイさんを守りながら、最終票を握って殺しに行く…ということをする必要があります。

 

……これはどう考えても相当に難易度が高い! メガネさんはめーやさんから村人判定をもらっている絶好の噛まれ位置、しかも、本人がボディガードなため、誰からも守られることがありません。

 

僕の頭の中は、これは勝ち筋が細い、細すぎると思いながら、議論が進んでいきます。

 

結さんは、昨日から引き続き、僕を疑ってきました。2日目にナオさんに投票したのは、処刑できるとは思わず、1票だけ投票してラインを切ろうとした人狼ではないか、という推理です。僕の方も引き続き、これは使えると思い、今日は結さんをスケープゴートにしよう、と思っていました。これは実は、偶然訪れた勝利への直行便でしたね。結さんは人狼なのです。僕の中では、スナパイさんが人狼なので、結さん今日はなぜか雑な黒塗りをしてくるなあと思っていましたが、そうではないんですね、人狼だから、仲間を裏切りきって、村人を処刑対象にしなければいけなくなって、僕を黒塗りしてきたのです。

 

一方、ラストウルフ大本命のスナパイさん。スナパイさんは、どうなんですか、何を考えているんですか、と聞かれると「何も考えてない、ははは」とヘラヘラします。さすがですね。ここは人狼のふりをするのが1番安全です。悪女が見つかるまでは処刑されることもなく、人狼からすれば最終的なスケープゴートにもなるので襲撃もしないでしょう。スナパイさんは人狼のふりをしながら、恋敵とラストウルフを探っていたと思います。

 

メガネさんは、議論の最後に、今日の投票対象は、ベッティさんか、ぬのこさんか、スナパイさんだと思う、という話をして、議論をしめくくりました。これはちょっと危険でしたね。人狼を処刑するべきではない……といいながら人狼候補の3人を処刑対象に挙げるあたり、悪女陣営の所業です。勘のいいひとなら気がつくかもしれません。僕はそれを強く否定することで、悪女陣営ではないというアピールと、スナパイさんに本命だよというアピールをしていました。

 

さあ投票です。

 

いの一番に投票したのは僕でした。僕はこの時すごく勝利の近くにいました。結さんの一般的には正しい、でも、僕のことをよく知っている結さんにしては雑な推理を利用して、スケープゴートにしようと思って、悪女であると言って、票を入れます。結さんは、インコさんも、ナオさんにも投票している為、人狼には見えず、ラストウルフを残しながら悪女を探すための処刑には絶好の位置でした。

 

しかし僕が結さんを締め上げて投票まですると、票が集まらなくなります。なぜか。スナパイさんとメガネさんは、それで結さんは恋敵ではない、と分かってしまうからです。ここで急にメガネさんとスナパイさんが共闘して、ベッティに2票入ります。2人からすると、人狼の可能性があり、かつ、恋敵の可能性もあるいい塩梅の人物です。

 

ベッティと結さんが猪飼さんに入れ、もっちさんが結さんに入れ、ぬのこさんはメガネさんに投票。結さん、猪飼さん、ベッティの決選投票になります。僕はというと、そもそも結さん処刑にそれほどこだわる必要もなく、決戦で投票をベッティに変えました。

 

決選投票は、悪女陣営の票が揃って、ベッティが処刑されることになりました。

 

 

5日目 村人の視点で狼のふりをし、ラストウルフを吊ろうとした恋人陣営のつもりがキープだった男

朝が明けると、襲撃を受けた僕とメガネさんが退場となります……。メガネさんがボディガードで、僕を守っていたため、襲撃されたのはメガネさんでしたね。やはり、メガネさんが襲撃を逃れるのは、相当難しいところでした。

 

ここで、スナパイさんが、キープをカミングアウトします。

 

さあ、この日はスナパイさんが狼かどうか、というのが議論になります。これは、僕の行動を分析するべきでしょうね。僕は最初に、スナパイさんから嘘をつかれていることが分かってしまったので、それをすぐ狼と結びつけてしまいましたが、実はそこが、今回の僕の敗因でした。

 

本当にスナパイさんが狼だった時のことを、冷静に考えると、それを悪女から隠すのは、あまり良い作戦とは言えず、むしろ悪女に正直に告げている可能性の方が高いと思います。スナパイさんが狼だと知らされていれば、僕は人狼を処刑して勝つプランを出来得る限り避けるからですね。それは、スナパイさんが本命だろうが、キープだろうが同じことです。

 

スナパイさんがキープであったとしても、人狼を処刑して勝ちを目指すとそのキープをどこかで裏切らなければいけません。その時、追い詰められたスナパイさんに悪女を告発されればおしまいです。まさに、4日目に僕が悩んでいた内容そのものですね。

 

こうなると、極めてギリギリの綱渡りをして最後に裏切って殺すしかなくなります。最初からスナパイさんを狼だと知っていれば、そんなことを悪女は望みません。基本的には、狼側の味方についた方が楽になります。村人はラストウルフを殺さずに遅延することができますが、人狼は悪女を探して襲撃することはできても、襲撃をしないで試合を遅延させることはできないのです。もはや、私は人狼です、殺してくださいとカミングアウトするしかなくなります。それができる度胸のある人もいるにはいますが、かなり限られるでしょう。

 

悪女が狼側につくと、人狼陣営は疑似的に狂人をもう1人手に入れて、狼、狼、狼、狂人、悪女の5人体制で勝負に出れることになります。これはもう、メチャクチャに強いんですね。

 

例えば、3日目にナオさんが処刑された時のことを思い出しましょう。あの時村人が10人いて、ナオさんに6票、めーやさんに4票入っていました。僕がスナパイさんを狼と知っていれば、スナパイさんの投票を待って、それに同調することで狼陣営につくことが可能です。そうすると、ナオさん5票、めーやさん5票の決選投票となり、ナオさんが生き残る可能性がありました。この場合、翌日は8人、インコさんを真占い師だと信じているぬのこさんを入れると、僕とスナパイさん、ナオさんにぬのこさんの4票で過半数を占め、相当高い確率で人狼勝利を目指せます。

 

4日目も、スナパイさんは誰が怪しいか聞かれて、何も考えていないと言い切っていました。もしスナパイさんが人狼で、僕に人狼と告げていれば、この時自分の考えを言うことで、僕に協力を求めて、勝利を目指せたはずです。そして、僕がスナパイさんの誘導に応じない時、自分はキープかもしれないと疑うことも可能です。なにしろ、人狼勝利を目指さない、イコール、自分はキープということになりますからね。

 

スナパイさんがそれらの戦略を一切捨てて、手探りで狼かつ恋人陣営という立場をやり、挙句の果てに詰問されても「何も考えてませーん」などとのたまっていたことになります。よくよく考えれば、そんなわけはないんです。スナパイという男はそんなに簡単ではありませんね。彼が「何も考えていない」と言うなら、「何も考えていないと発言するのが有利だと考えている」ということですよ。

 

とはいえ、現場でこれを紐解くのは至難の業でしょう。普通に考えれば、スナパイさんの行動は人狼そのものです。悪女村の特殊で、難しいところだったと思います。スナパイさんは1つだけミスをしていて「田下さんはスナパイさんの正体を知っているんでしょ?」と聞かれた時、「知らないと思いますよ、僕、嘘をついていましたから」と正直に答えていました。

 

実際、スナパイさんは何の役職も無いただの村人なのに、ボディーガードであるという嘘をついていました。しかしそれを言うと、村人には変換されて、本当は人狼なのに嘘をついてボディ―ガードと言っていました、と聞こえてしまいますね。僕がそう思ったのと、全く同じ思考です。ここは「もちろん田下さんは知ってますよ。」と答えて、僕が人狼を殺しに行っているところから、スナパイさんの無実を証明するチャンスだったかもしれません。

 

投票は、スナパイさんが、ぬのこさんに投票し、残りが全てスナパイさんに投票して、スナパイさんが処刑されます。スナパイさんが投票時に「僕は村人の視点で狼のふりをし、ラストウルフを吊ろうとした恋人陣営のつもりがキープだった男」と言っていますね、その通りの動きでした。処刑こそされましたが、お見事でした。

 

 

6日目 白目をむいているような人

襲撃されていた猪飼さん、会心のガッツポーズ! 最後に残って選ぶのが嫌だったんでしょうねえ。

 

結さんが猪飼さんを襲撃したということは、めーやさんの村人判定であるもっちさんを説得して、ぬのこさんを処刑する、というプランです。ここで結さんは仲間を裏切り通してきたことを全て出して、もっちさんを説得にかかります。

 

が、相手が悪かった、あるいはもっちさん相手に人狼理論をまくしたてるという手段が間違っていた、ような気がしますね、これは。

 

もっちさんに一通り説得した後、自分がインコさんに投票し、ぬのこさんがインコさんを本物の占い師と信じていたことから、「だってインコさんは偽物以外ありえないでしょ」というと、もっちさんは「ありえないことはないと思うけどな」と言い出します。

 

結さんたちは、ええっそうなの!? と混乱を始めているので、一応、インコさん本物ルートを検討しておきましょう。インコさんが真占い師の時、めーやさんが偽物かつ襲撃されているので狂人、残るもう1人の占い師である啓文さんが人狼、その啓文さんを処刑した翌日に村人判定を出している霊媒師の原さんも偽物ということになって人狼。真霊媒師は恋人だから言い出さなかったメガネさん、ということになります。

 

しかし、原さんは襲撃を受けているので人狼足りえない上に、インコさんは初日に原さんのことを最初から知っていた村人だと言っているので、これ以上ないくらい完全に破綻しています。

 

もっちさんは、例えば百戦錬磨のスナパイさんと比べて、そこまで人狼経験が豊富なようには思えませんし、そもそも人狼以前の問題として「そういう類の人間ではない」と思います。この場で言えば、もっちさんレベルに謎であるインコさんのみがやや近く、後の人とは、まるで別の生命体と言えます。そういう全く別の生命体が百戦錬磨のスナパイさんと一緒に人狼ゲームをやっているようなことが結チャンネルの最高に面白いところですし、おそらくそのことを理解した上で呼んでいるのはあなたですよ、結さん。

 

人狼ゲームは別にロジックだけのゲームではなくて、色んな人が遊ぶと、その分、別の考え方が要求されて、色んな勝ち方があるゲームです。僕は結チャンネルでは、そういう人狼ゲームの懐の広さ、多様な人間性が感じられて、毎回とても楽しんでいます。だから、もっちさんを残したのなら、人狼理論なんてまくしたてちゃダメですよ。

 

5日目というゲームの終盤、みんなが喧々諤々の議論をしている最中に、一人白目をむいて天を仰ぎ、あまつさえそれをバッチリカメラに抜かれているような人を、どうやったら説得できるか、ということですよこれは。僕だって正解は分かりませんが、少なくとも論理が通用する相手にだけは見えません。

 

投票時、結さん必殺技を出しますね。初日、占われてもいい対象に立候補したのが、ナオさん、もっちさん、結さんの3人。しかも、ナオさんが先に立候補した後、結さんは元気よく「私も私もー!」と言って立候補してます。その後、インコさんが占い師カミングアウトしていて、狼2人が占い対象で、残る1人が占い騙りという最悪の展開をしているんですね。とんでもないリスクを負って人狼は初日に勝負に出ている形になっていて、普通の人狼プレイヤーなら、そんなことをするわけない、と言いたくなります。その上、インコさんにもナオさんにもバッチリ投票しているし、議論中もしっかり疑っています。結さん、おそらく会心のプレイで、完璧な履歴を残した上での最終日でした。

 

相手が、もっちさん以外なら騙せたでしょう。でも、結さんが残したのはもっちさんなんです。議論中に白目むいてる癖に投票の時だけカメラ目線のキメ顔しているもっちさんです。

 

ぬのこさんと結さんがお互いに入れあい、いざもっちさんが投票となった時、もっちさんはもだえ苦しんでいましたね。「こんなことなら俺が人狼ならよかった…」と、まるで本当に、どちらか1人を自分の手で殺さなければいけない、その選択を迫られている人間のそれでした。

 

はっきりいって、もっちさんが何を考えていたのかは分かりません。しかし、もっちさんなりに真剣に悩んでいたことは分かります。結さんの言っていることが全く理解できていない、ということでもないと思います。でも、最後決断する、その際の判断が、おそらく、普通の人狼プレイヤーとは違うと思います。

 

もっちさんは、完全な履歴を残し、それを必死にアピールする結さんに投票しました。そして結さんを選んだあと、結さんに「最後の最後でなんでそんなことするんですか!」と言われて、自分の選択は間違っていたんじゃないかと悔いていたことでしょう。ぬのこさんは、そんなもっちさんの姿が面白かったのでしょう、ニヤニヤニヤニヤと、いかにもしてやったりの人狼顔をして見せます。

 

しかし、もちろん勝利は村人です。ゲームマスターが勝利のコールをすると、もっちさんは両こぶしを掲げて喜びました。

 

ボディガード騙りから人狼のふりをしたキープのスナパイさん、謎あふれるインコさんと、その謎すぎるインコさんを素で信じていたぬのこさん、仲間を徹底的に裏切り続けた結さん。村人、人狼、悪女の複雑に絡んだ糸をほどくことなく、どこから取り出したか分からない異次元刀でバッサリ斬ったもっちさん。結チャンネルならでは、さすが名物悪女村という、面白い試合でしたね。

 

動画を観返すと、謎行動のもっちさんが、最後の最後、人狼としてではなく、選ぶ側の村人として追い詰められて、やっと、はじめて、じわっと、人間らしさの片鱗が漏れ出て、しかし結論は異次元から取り出しているところが、素晴らしい名シーンだと思いました。ぜひ、アーカイブで観なおしてみていただきたいと思います。