結チャンネル人狼 #27 『視聴者全員と人狼勝利を目指す村』解説。強引な人狼と呪う村人

結チャンネル人狼、イトキチ村と言えば名物は悪女村だし、名探偵村も楽しいけど、今回やった作為村はこれらの看板に加わるいい企画だったと思います。もうこれ、観ているみんなは外野じゃないもんね。僕は20年ぐらい前にテレビのADさんをやっていたんですが、テレビはこういう文化じゃないんですよね。こういう、観ている人と、密にコミュニケーションをしていく感じ、これこそニコニコって感じですよね。

 

さてさて、というわけで今回も3戦あったなかで1つを選んで解説していきたいと思っているんですが、どの試合にしましょうか。コメントで要望をいただきたかったんですが、どの試合の記事がみたいというコメントはあんまりなかったんですよね。

 

僕の個人的なところを言わせてもらえば、自分が最後まで残って村人勝利した1戦目はもちろん書きたいし、負けはしたけどみんなといっしょに作為した2戦目も捨てがたいと思ったんですが、でも、やっぱりこれは、僕ではなく、観ているみんなが勝利した3戦目を書くのが1番いいかなと思いました。それに、この試合はちょっと書いておくべきことがあるような気がしています。スナパイさんについてですね。スナパイさんはどうしてあの時、あの投票をしたのか。結果、村人の負けにつながる一手なんですが、しかし、スナパイさんにはスナパイさんの勝ち方があり、それを目指しての一手でした。そんなこともお話できればと思います。それでは、今回も恐ろしく長いですが、よろしければお付き合いください。

 

 

1日目 メッタメタな村

カードが配られて、僕の札が霊媒師だった時点で、実は、朝井さんが狼の可能性が高いと思っていました。2戦目で、僕がみんなに素村の朝井さんはヤバイということを強く語りかけ、そして霊媒師にしたにもかかわらず生き延びてしまった朝井さんは、期待通りというか、あの時作為した側からすれば、不安通りの働きをして、快勝しました。その朝井さんは、3戦目で素村で放置されることはないんじゃないかと思いました。

 

僕が霊媒師だということは、朝井さんは霊媒師ではありません。もし朝井さんが霊媒で対抗してくれば考えるまでもなく人狼陣営ですが、予言で出なかった場合も、人狼陣営の可能性が十分にあると考えていました。

 

朝があけると、まず僕が即座にカミングアウト。僕のカミングアウトに対抗して、谷さんが霊媒カミングアウト。続いて、てらちんさんが占いカミングアウトをし、そこに朝井さんも占いカミングアウト。朝井さんが占いカミングアウトをしたことによって、占い師であれば村人側の可能性もあると朝井さんについての態度を保留にしました。

 

てらちんさんが初日から知っていた村人がスナパイさん、朝井さんが初日から知っていた村人は田原さんでした。

 

役職者のうちわけを言うと、谷さんと朝井さんが偽物で、2人とも人狼でした。そして狂人は……飴猫さんですね。飴猫さんは狂人を引いた時に、これはもう潜伏狂人をしろと視聴者のみんなが言っていると判断して出る気がありませんでした。その飴猫さんの思惑と、人狼の行動が見事にかみ合いましたね。ここ、地味にすごいですよね。

 

初日は、メタ、采配をしている視聴者、いわば神の目線の話が中心になりますが、ここでその話をしているのは朝井さんと江原さんであり、その話のほとんどは、狼だから当然ですが、仲間を守り適当に村人を処刑するためのインチキです。朝井さんが、これまで人狼役をしていないという理由だけでおくみきさんか森本さんのどちらかに入れるという話をしだしたので、それは流石におかしいと一回ストップをかけましたが、投票に入っても、江原さんはおくみきさん、朝井さんは森本さんにいれ、そこに勘の鋭い狂人飴猫さんが乗っかっておくみきさんに投票します。

 

飴猫さんの勘の鋭さすごいですね。後から動画みてすごいなーと思うのは投票順ですよね。江原さんと朝井さんが投票した後、おくみきさんが今度は「強いから」視聴者に人狼側で選ばれているという理由で飴猫さんに投票しました。この流れを問題に思った僕が、メタだけで人をきちんと見ないで投票するのはおかしいといって、それをするぐらいなら霊媒に入れてくれ、と強く誘導し、対抗の谷さんに投票しました。ここはかなり強く誘導しましたし、実際その後霊媒処刑の流れになるんですが、僕の投票の直後の飴猫さんは、僕の誘導に乗らずにおくみきさんに行ってるんですね。全くよくできた狂人です。

 

もう1つ、翌日ポイントになる投票として、めーやさんの投票と、結さんの投票があります。めーやさんは、占い師には人狼でなく狂人が騙っているとして、森本さんに投票しました。結さんもメタから森本さんを怪しいとしてはいましたが、投票自体は僕の意見に賛成して谷さんに。

 

結果、霊媒から処刑という意見が通り、谷さんが処刑されます。谷さんは遺言で、1戦目も2戦目も短命だったのに3戦目も初日で…みたいなことをしょんぼりと言っていますが、長く生き残りたければ霊媒騙りで出なければいいので、これは騙りですね。しょんぼり騙り。このションぼり騙りを翌日江原さんがちゃんと使います。

 

2日目 狼判定を出す理由

朝があけると、占い師のてらちんさんが襲撃されています。朝井さんの占いは森本さん狼、谷さんに対する僕の霊媒判定も、狼。

 

江原さんが、谷さんはこれまで早めに死んでいったのに、人狼だとしたらすぐ処刑される霊媒で騙るのはおかしいと言って、僕を黒塗りしようとします。これに田原さんと、スナパイさんが乗っかります。ただ、2人の理由はおそらく違っていて、田原さんは、谷さんのしょんぼり騙りにだまされてしまっていました。スナパイさんは、僕が狼判定を出したため、ローラー的な作戦をとっているのかもしれません。スナパイさんがこの日早い段階で僕を処刑すると決めていることは、後々重要なポイントになります。

 

僕はというと、この時点で相当苦しくなっています。というのも、田原さんも、スナパイさんも、谷さんに投票した人で、僕から見て村人位置なんですね。この2人が僕に協力してくれないということは、彼らの脳みそを使わせてもらえないということなんです。これ、指摘する人はあまりいませんが、人狼ゲームは、みんなで考えて、知恵を出し合って話し合いをするゲームです。色んな人の会話にヒントがあり、そこから着想を得て発想が広がります。しかし、村の中で孤立すると、自分目線の推理をする人がなくなり、自分1人の脳みそで考えなければけません。その状態だと、驚くほど推理力が下がります。稀に、1人でも圧倒的に思考を展開できる人もいます。でも、ほとんどは、村人は1人では力を発揮できないのです。

 

てらちんさんが噛まれた理由について、朝井さんが、漂白噛みの可能性を主張します。つまり、てらちんさんが狂人で、初日にスナパイさんを村人指定したので、人狼だったスナパイさんがてらちんさんを狂人だと気がついたけど、それを漂白するためにわざと噛んだ、というもです。また、飴猫さんは、単純にどちらが狂人なのか狼には分からなかったが、適当に噛んだのではないか、という主張もします。

 

これらの主張は、たびたび村中さんが、その可能性はあるが、先に、朝井さんが狂人で、朝井さんが初日に村人判定した田原さんが狼だったためにてらちんさんが真占い師であることが透けたという線を検討するべきではないかと主張し、それをしない飴猫さんは怪しいというと、今度は飴猫さんが、自分を疑いだしている村中さんを狼だと疑う、という場面が何度も見られることになります。

 

この時点の僕の目線の推理はというと、騙りが両方狼というのが見えていないので、谷さんが狼で、朝井さんが狂人、朝井さんは昨日の挙動から谷さんが狼だと察して、その谷さんに入れている森本さんに黒を打った、というものです。

 

ここで、朝井さんが僕に対して、狂人の可能性が高いと言いますが、僕が狂人の場合は、谷さんが真霊媒師となり、噛まれたてらちんさんは人狼ではありえないので、朝井さんが人狼となってしまいます。ですからこれは明確に間違いです。よって、朝井さんの目線では、僕は偽物であれば、人狼です。人狼でなければ、本物です。

 

本来朝井さんの視点では、まず、自分が本物なので、襲撃を受けたてらちんさんが狂人となり、僕が偽物の場合は人狼ということになって、1日目、2日目の僕の行動を洗って人狼らしい行動をしているかによって真偽を判断する、という追い方をするべきです。しかし、彼女はどうしても僕を偽物にして殺したいので、後付けで理由を作っているため狂人説がわいてしまったんですね。なのでこれは視点漏れなんですが……現場では朝井さんはほぼ偽物と確信はしていたものの、そこまでの整理と説明はできていませんでした。

 

僕は村中さんに、朝井さん以外の怪しい位置をきかれて、飴猫さんと江原さんをあげました。僕を処刑したがっているのが朝井さんと江原さん。しかも、江原さんは処刑したい理由が谷さんに対するメタでしかなく、僕が狼霊媒だった場合に、谷さんに狼判定を出す理由などが考察されていませんでした。さらに、この時点で朝井さんを狂人と見ているので、もう1人人狼がいるとしたら、てらちんさんが噛まれたことから、前日てらちんさんに投票されている飴猫さんが怪しくなります。これは村中さんが説明してくれましたね。加えて、初日の投票で江原さんの投票にあわせてもいますから、やっぱり怪しく見えます。

 

朝井さんが「田下さんを処刑したいと思っている人」というと、ほとんどの人の手があがり、あがらなかったのはめーやさんと結さんだけでした。ここで朝井さんが「うーん…めーやさん……」と困るんですね。そこに江原さんが「朝井さん視点は相当厳しい」と言い、さらに飴猫さんが「田下さんを吊るという人の中に普通に人狼いると思う」とフォローします。

 

これ、なにをやっているかというと、朝井さんは僕を人狼にしたいんですが、僕を処刑したいと言っていないのは、結さんとめーやさんだけしかいませんでした。めーやさんは、前日の投票で森本さんに投票しています。結さんは前日谷さんに投票していますが、メタとして森本さん狼があるから森本さんに投票しようと思っていた、と言っていました。こうなると、朝井さん視点のラストウルフの人狼位置が難しくなってしまうんです。それで江原さんが「相当厳しい」と言ったんですね。

 

しかし実際には、僕を人狼と置いた場合の朝井さん視点のラストウルフがいなくなるなら、朝井さん視点で僕の真の可能性を追うべきなんですね。本来朝井さんは僕の真贋についてもっと迷うべきで、森本さんと谷さんが人狼同士で、人狼が2人投票対象に挙がってしまったために森本さんが仲間を切ったのか、逆に、今仲間の人狼が僕を切っているのかという、2通りのライン切りの可能性を考えなければいけません。

 

しかし、朝井さんの困った状況に気がついているのは、恐ろしいことに飴猫さんだったんです。そこで飴猫さんが、僕を吊ろうと言っている人の中に人狼がいると思う、と助け船を出しているわけです。僕は動画を観直して、完全にやられておる…と思いました。みんなが期待した狂人は本当に見事な仕事をしています。

 

投票時、まだ僕は自分が狼でないと主張する内容の整理が終わっていませんでした。僕が狼だとすると、初日の投票を霊媒に誘導すれば自身が死ぬ可能性が高くなります。また、対抗を処刑した上で翌日に狼判定を出す行為も、自分を追い詰め、占い師を助ける行為です。よって狼である可能性はかなり低く、偽物なら狂人ですが、僕が狂人の場合は朝井さんが狼になります。しかしこれをきちんと整理できたのが投票の最後でした…投票の最初に整理できて説明できていれば、ひっくり返せる可能性があったと思いますが、自分1人の脳みそではここら辺が僕の限界のようです。後3分足りなかった。ということで、僕が処刑されることになります。

 

その他、重要になる投票をあげると、結さんが投票時、僕も朝井さんも信じられない、と言っていますね。スナパイさんは、飴猫さん、めーやさん、村中さん、全員黒が白アピールをしているように見えると発言し、意思表示とした上で朝井さんに投票しました。めーやさんは、てらちんを狂人と見て森本さんに投票します。

 

あ、遺言で僕が言ったラーメン屋さんは、コメントでフォローしてくださっている方もいましたが、㐂九八さんですね。ここは本当に美味しいです。航空公園駅から徒歩25分という、恐ろしくラーメン屋に向いていない立地にある、ガレージの中で営業しているにも関わらず行列できてます。

 

 

3日目 強引にでも

夜があけると、めーやさんが襲撃を受けていました。めーやさんは、1日目に続いて、2日目も森本さんに投票していました。朝井さん目線の村人位置の人を襲撃しにいったことになります。これは何を意味するかというと、森本さんへの1票と朝井さんへの信用で、森本さんへの1票のかわりに朝井さんへの信用を取った、ということになります。森本さん狼だから、自分に票入れてる人襲撃しにいったよね、という話を展開してく筋書きです。

 

さて、この日は江原さんが朝井さんを守ろうとしてわりとめちゃくちゃします。細かい辻褄には目をつぶって朝井さんを守ろう、押し通そう、というプレイです。この類の戦い方は僕はできないんですけど、江原さんはガンガンやる人ですね。

 

朝井さんの占いは結さん村人でした。前日朝井さんを疑っていたのがスナパイさんと結さんで、そのどちらか迷ったが、スナパイさんはまだ早いと思って結さんを占ったと言っています。でもこれは変ですね、スナパイさんを占うのが早いということはありえないでしょう。案の定突っ込まれた為「白確を作るより狼を見つけたかった」と弁明しています。しかし、これも話のつじつまがあっていませんね。であれば最初の発言は、スナパイさんで白確を作るか、結さんで人狼を見つけるかで迷った、と言うべきでした。しかも、朝井さんは、2日目のてらちんさん襲撃はスナパイさんが狼だった場合の漂白噛みの可能性があるとまで言ってますから、スナパイさんで白確を作るというのは、ますますおかしいですね。僕が思うに、朝井さんは内心かなり混乱していたと思います。江原さんが超雑に「それはいいんじゃないですか」と言って話を終わらせようとします。いいわけないですね。

 

田原さんが、スナパイさんは早いといっても、朝井さんの命は今日までだと思いますよ、というと、江原さんが、朝井さんを処刑するにあたって、森本さんに投票しているめーやさんが噛まれたことは考えなくていいんですか、と反論します。めーやさんは、森本さんに投票、さらに言えば、てらちんさんを狂人として、朝井さんを真と見ていた人物です。この話は、この後も朝井さん真の証拠としてたびたび出されることになります。

 

その後、朝井さんは自分の味方がいないと言い、森本さんが江原さんが味方だというと、江原さんは推理しているだけで味方じゃない、6割てらちんさんが真だと思っている、と反論する場面があります。もちろん嘘です。そういう建前を言っておくだけで、ゴリゴリに朝井さんに味方していきます。ゴリゴリです。

 

その後も、スナパイさんと飴猫さんが議論に入ったところに江原さんは割って入って、森本さんとスナパイさんが狼としか思えないと発言します。理由として、てらちんさんが襲撃された理由を、てらちんさんが狂人でスナパイさんが狼だった場合の漂白噛みか、てらちんさんが飴猫さんに投票しているからかの2択であり、そのスナパイさんが、この段階で朝井さんや江原さんを攻撃しているのはスナパイさんと森本さんが人狼だからであり、めーやさんが噛まれた理由もめーやさんが森本さんに投票していたから以外にない、としています。

 

これも相当におかしいことを勢いで通そうとしています。すごいですね江原さん。

 

まず、てらちんさんが襲撃された理由に関しては江原さんが挙げた以外に、田原さんが狼だった場合に真占い師であることが透けているか、あるいは、どちらが狼か分からなかったけど適当に噛んだか、そもそも朝井さんが狼だったか、などの可能性があります。正解は最後の朝井さんが狼、ですね。また、めーやさんが噛まれた理由に関しては、てらちんさんが漂白噛みされた可能性があるのと同様に、朝井さんを白くする為に噛んだ可能性を考慮するべきですが、そこには一切言及しません。

 

村中さんが襲撃に関して疑問を提示します。朝井さんが真だった場合にめーやさんが襲撃されたのは不自然だというが、だとすると、朝井さんの初日の村人判定である田原さんが襲撃されないのはどうしてだ、という点についてです。この、てらちんさん襲撃、めーやさん襲撃の意図については、終盤までずっともつれていきます。

 

さあ、僕はこの日は、村人の情報精査の能力が試されていたと思いました。人狼側は自分達に有利な情報だけを選んで並び立てて、口では朝井さんを信じていないとしながらも、朝井さんを露骨に守る行動をとりました。きちんと整理するとおかしいことを言っていますが、ここで僕が書いているような整理を議論中に完璧にするのは多くの場合難しいですし、勢いに押し通されてしまうこともあります。

 

投票では次々に人狼陣営が森本さんに投票します。すごいですね、選挙の時の最後のお願いみたいな。いざとなったら朝井さんとのラインを切るという選択肢は捨てて、もう森本さんを処刑する流れを作ってしまおうという格好です。

 

朝井さんに狼判定を受けている森本さんが朝井さんに投票、狼陣営の江原さん、飴猫さん、朝井さんが一致団結して森本さんに投票した後、結さん、田原さん、村中さん、スナパイさんみな朝井さんに投票。特に田原さんは、はっきり、朝井さん、江原さん、飴猫さんが人狼と言い切っていましたね。

 

この時点で、投票で明確にラインが出来、朝井さんも処刑され、人狼陣営が一気にピンチに陥ります。

 

 

4日目 スナパイの美学と油断

襲撃は、人狼陣営の位置を明確に当てていた田原さんでした。投票対象である森本さんと江原さんの意見を整理していきましょうか。

 

森本さんの意見は、江原さんが狼、結さん、スナパイさん、おくみきさんを村人と見て、最後の1人を飴猫さんと村中さんのどちらかとしています。

 

普通に考えれば最後の仲間は飴猫さんで決まりなんですが、飴猫さんがあまりに露骨に江原さんや朝井さんの味方をしているので、そんな危ういやり方をやるか、ということで、村中さんにも疑いをかけてます。村中さんは人狼陣営からやたらと敵視されていましたが、実際にはかなりフラットな意見を言っているので、逆に言えば村人目線で人狼があり得る位置でもあります。

 

江原さん側の意見は、まず、初日に自分は護衛ではないと宣言している点をだして、狼であればそんなことをする必要がないと言いました。また、てらちんさんが初日に噛まれた理由がスナパイさんの漂白噛みか、てらちんさんが飴猫さんに投票したからか、ということろで、2人を疑っていて、発言からスナパイさんを疑っている、という意見でした。

 

てらちんさんが漂白噛みされたという話をずっと持ち出していて、これは江原さんも苦しいんだと思うんですが、逆に言えば、それぐらいしかスナパイさんを黒塗りする方法がないということですね。

 

 

さて、この日の投票は江原さんを処刑するか、森本さんを処刑するかということになるんですが。結さんがかなりの核心にせまります。江原さん達、人狼陣営の主張に、森本さんに投票し、朝井さんを真だと言っていためーやさんが襲撃されたのだから、朝井さんは狼ではない、というものがありました。

 

めーやさんは確かに朝井さん真としていましたし、森本さんに投票もしていましたが、それを強烈にアピールして村の流れを変える脅威になっていたかと言えば、むしろどちらかと言えば控えめなプレイで、発言のチャンスがあれば言う、という感じでした。これを狼が脅威に感じて襲撃したという主張をするのは、可能性の1つとしてはあっても、主たる理由とするのには無理があります。めーやさん本人が朝井さんを真として、森本さんに投票していた行為よりも、めーやさんが襲撃された後、周りがそのことを言うアピールの方がはるかに強烈に議論を誘導していました。

 

なぜプレイしている時にはそれほど目立たなかったのに、襲撃されたとたんピックアップされたのか……と考えれば、狼がめーやさんを利用した、と考えると辻褄があいます。物事の表面だけでなく、言葉の重みや強さも感じながら推理を進めていた結さん、本当にズバリその通り、お見事でした。

 

江原さんと飴猫さん、おくみきさんが森本さんに投票。森本さん、村中さん、結さんが江原さんに投票。おくみきさんは最後から2番目の投票で人間だと思っているスナパイさんが決めればいい、としました。なんとここでスナパイさん、森本さんに入れます。

 

スナパイさんは江原さんが狼というのは分かっていましたが、おそらく完全勝利を目指していたと思います。江原さんが狼であることを完全に証明して、勝ちに行く。今は間違えたとしても、議論を重ね、最終日で完全に論破して勝利するということでしょう。

 

これはスナパイさんの美学であると思いますが、同時に、油断でもあると思います。僕はこれはミスの類ではないと思います、しかし、リスクはあります。殺せるときに殺さなければ、狼にはチャンスが生まれます。

 

5日目 冴えてる結と呪う結

襲撃を受けたのはおくみきさんでした。

 

4日目のスナパイさんの投票、僕は間違いではないとはいえ、村人としてはかなりリスクのある行動だと言いましたが、思わぬ効能もありました。狼がスナパイさんを黒塗りしにくくなった、少なくとも森本さんとスナパイさんの2狼の線は主張できなくなったということです。そうすると、狼側の主張としては、ほぼほぼ村中さんと森本さんの2狼という主張になります。

 

4日目の議論の序盤に、村中さんが、今日は自分と飴猫さんを投票対象にしてくれと言って、勝負をしかけます。

 

村中さんは江原さんに、なぜ飴猫さんが噛まれないのか、と聞きます。ここ、江原さんは、村中さんが狼だった時の思考を追うのが大変なので、自分が狼だった場合の話をしだします。飴猫さんがなぜ噛まれないのかを聞かれたのに、今日おくみきさんが噛まれたら自分は不利で、自分が狼だったら結さんを噛むべきだと答えています。これは、論理のすり替えです。おそらく、おくみきさんを噛むと決めた時に用意した主張を言いたくて、話をすり替えた結果、村中さんの質問に答えていません。

 

また、村中さんは最初の襲撃にこだわっていて、てらちんさんが襲撃されたのはどうしてなのか、ということを言っています。答えは朝井さん狼だからですね。朝井さんが狼だとすると、朝井さんを守り森本さんを強く処刑しようとした江原さんと飴猫さんは狼陣営濃厚になります。

 

江原さんと飴猫さんはこれを認めるわけにはいきません。しかし、スナパイさんを村人とおいたことで、漂白噛みの線を推すこともできなくなりました。そこで江原さんが、ペグり、真贋がついていない役職に対して人狼が適当に噛むことですね、ペグりをしていたんじゃないかと言います。飴猫さんは当初からその主張をしていましたので、当然江原さんの推理にのります。

 

そこに結さんが反論します。結さん、最高に冴えていると思いますよ。ペグりをしたのであれば、理由が必要だという主張です。村中さんと森本さんと僕が狼だとして、護衛される可能性もあり、真を噛めない可能性もあるのに、リスクを冒して何のメリットを取りに行ったのか、ということになります。占われるのが怖くて噛んだとしとしたなら、てらちんさんを噛むのは飴猫さんであるはずで、村中さんを疑うのは合理的ではありません。森本さんがイチかバチかをしかけるなら、せめて朝井さんの方を噛んでいるはずでしょう。

 

さらに、江原さんは僕が人狼だという主張をしているんですが、僕が人狼でペグりをした場合、霊媒結果はどう考えても村人判定を出すべきですね。そうすればペグりが失敗していてももう1人残った占い師を狼だと言って処刑に持ち込みやすくなります。僕が狼判定を出すのは道理が通りません。

 

おそらく結さん、森本さんや村中さんがペグりをする理由が無いというところまでは行けてるんだと思うんですが、僕が人狼でペグりをした上に狼判定を出すのはおかしい、というところまでは読めてないんじゃないかと思います。それが読めると、僕の人狼が無くなり、僕が狂人の場合は朝井さんが狼となって、ラインでつながっている江原さん、飴猫さんが人狼になるし、僕を真と見ると、谷さんが狼となり、初日に谷さんに投票している森本さんが狼の可能性が薄く、朝井さんが狂人、そして狂人とラインがつながっている江原さん、飴猫さんが人狼と行きつけます。この時点でその整理をしていないことが、翌日響きます。

 

投票は、村中さんの希望通り、村中さんと飴猫さんの一騎打ち、江原さんと飴猫さんが村中さんに入れ、スナパイさん、村中さん、結さんが飴猫さんに入れて、飴猫さんが処刑されます。結さんこの時、私が死んでも絶対にスナパイさんを疑ってはいけない、もし疑えば死してなお祟り殺すと呪いをかけています。まさかその呪いが自分にかかるとも知らずに……。

 

 

6日目 間違いを誘う一撃

襲撃を受けたのは村中さんでした。これは、江原さん完全に一か八かでしたね。ほぼ負けだったので思いっきり自分の不利になる位置を噛みにいきました。

 

開口一番、江原さんは「僕の人狼目は相当下がりましたよね」と言います。その理由は、自分の推理が空ぶっているから、つまり、自分が人狼なら自分の推理が空ぶるような襲撃をしないから、と言いたいわけですね。すごい心臓してるなーと思います。普通は、推理が外れている人は信用されません。自分の推理が破綻しているから、人狼はないでしょうと、人に言わせるのではなくいきなり堂々と自分で言うところが江原さんですね。

 

ここから一生懸命議論をするんですが、実はこの時点での議論にあまり意味はありません。すでに情報はできっているからです。後は、それをきちんと整理して追い切ることができるかどうかです。実際人狼をプレイしている人は分かっていただけると思いますが、最終日の3人に残された状態で、わずかな議論時間の中、プレイの全てを整理しきるのは相当に難しいです。

 

キーになるのは結さんの視点です。ちょっと整理してみましょう。結さんは、江原さんとスナパイさんのどちらが狼かを判断するのに、朝井さんを信じられるかで考えればいいと言っていました。朝井さんを真占い師とすると、3つほど不可解なことが起きていますよ。

 

まず、初日、2日目のプレイを検証しましょう。

 

朝井さんを真占い師と見た時、狼の位置は森本さん、スナパイさん、田下になります。そうすると、初日と2日目の出来事は、朝井さんに森本さんが投票されたため、田下が霊媒師へ投票を誘導し、谷さんを処刑に持ち込んだ後、漂白噛み目的でてらちんさんを襲撃、田下の翌日の霊媒結果で谷さんに狼判定を出した、そして森本さんとスナパイさんが2人とも議論中に田下を処刑すると明言している、ということになります。結果、僕は2日目誰からの協力も得られずに沈んでいきます。

 

不可解なこと1つ目、田下はなぜ谷さんに村人判定を出して朝井さんを狼と断定しなかったのか。てらちんさんを漂白するなら、朝井さんを処刑で殺す流れを作るべきで、谷さんに対する狼判定はそれと逆の行動です。朝井さんが谷さんに投票した森本さんに狼判定を出したため、結局僕は朝井さんを偽物だと対立しましたが、朝井さんの占い先が違えば、朝井さんの真を追う必要すら出てきてしまいます。

 

2つ目、スナパイさんも森本さんもどうして田下を議論中から殺しに行ったのか。特にスナパイさんは2日目の早い段階で今日は田下さんを処刑と明言しています。朝井さんの占い回数を1人増やして、仲間を1人減らす行為です。朝井さんが真占い師ならスナパイさんが占われたら即終わる状況で、2日目、人狼チームは負けるために行動しているように思えます。

 

次に4日目、スナパイさんは人間だと信じていると言っておくみきさんに託され、最終の決定票を握り、森本さんを処刑しています。不可解なことその3ですね、なぜスナパイさんは決定票を握らせてもらって仲間を殺したのか。

 

朝井さんを真と置くのであれば、スナパイさんは2日目に森本さんが占われている状態で僕を処刑に持ち込み、さらに4日目に森本さん処刑している、仲間殺しの狼ということになります。

 

これらのことが総合的にあり得ないと判断できれば、朝井さんが真占い師の場合、最終日に結さん目線の狼がいなくなります。なので朝井さんは偽占い師である、というのが1つ目の考え方です。

 

次に、朝井さんの真贋に関わらず、スナパイさん狼があり得るか。

 

人狼陣営は狂人を入れて4人ですね。最終日の江原さん、スナパイさん、結さんの中に1人います。

 

最終日までに処刑されている人間は、谷さん、田下、朝井さん、森本さん、飴猫さんの5人です。このうち、谷さん、田下、朝井さん、そして襲撃されたてらちんさんを加えた4人の中に人狼陣営が2人。

 

森本さんと飴猫さんの中に残り1人がいなければおかしいことになります。

 

スナパイさんは4日目に森本さん、5日目に飴猫さんに投票しています。4日目は決定票かつ最終票というこれ以上ないくらいスナパイさんの意思で処刑した票です。そして、5日目は、もし飴猫さんとスナパイさんが人狼陣営なら、江原さんが村中さんに入れた時点で人狼陣営勝利が確定するという場面です。

 

というわけで、実は結さん、きちんと整理すれば、スナパイさんが狼である可能性はほぼ排除できたはずです。朝井さんが偽物だった場合に、ほぼ江原さんが狼で間違いないですが、可能性をあげるとすれば、田下が人狼、狂人の朝井さんが人狼である森本さんに誤爆、結さんは森本さんの人狼を完全否定はしないものの消極的であり、結局投票はしていないという絶妙な立ち位置でラストウルフだった可能性があります。ということで、結さん自身なのです、江原さん以外にラストウルフがいたとしたら。

 

そういう意味では、江原さんは、スナパイさんに投票するのは論理的にはおかしいんですが、これは江原さんが、誰に判断を任せるべきか選んだというところでしょう。

 

江原さんがやっているのはこういうことです。江原さんは本来なら4日目に死んでいました。もっと言えば、3日目で負けていました。3日目、細かいところにほころびがあっても強引に、朝井さんを守って森本さんを処刑に行って、勝ちに行きました。ところが村人がしっかりとその強引な様子を見ていて、朝井さんが処刑されてしまいました。そこで村人と人狼陣営で投票もはっきりと分かれて、人狼陣営的には最悪の投票でした。翌4日目、ここで江原さんは処刑されるはずだったんです。しかし、スナパイさんの美学、あるいは油断、完全な勝利を目指す意思によって、生き延びてしまいました。5日目、形勢は不利なまま、しかし、飴猫さんが江原さんの代わりに処刑されて、また1日生き延びて、この命をどう使うか考えたはずです。その時、まともにやったら負けると思うでしょう。スナパイさんか、結さんに間違えてもらわなければいけません。間違えてもらうために、自分にとって絶望的な場所を襲撃しました。

 

江原さんが自分にとって最も不利な場所を襲撃した結果、結さんの中で何が起こったか。結さんはここで、今までの自分の考えを全部ひっくり返してスナパイさん狼の可能性について検討しなければいけないと思ったはずです。ここまで、スナパイさんを完全に村人だと、これを覆すのであれば死んでも祟り殺すとまで言っていた考えを一度否定して、江原さんが村人で、スナパイさんが人狼の可能性があるかを考えます。短い時間の中でここまで重ねたすべての人の発言、投票、立ち居振る舞いを精査することはできません。

 

ましてや、結さんはめーやさんが朝井さんを真と言っていても、それはそんなに強い意思じゃない、というような意見を言う人です。これは、人が言っていることをデジタルにどちら陣営かで切り分けるタイプの感じ方、考え方をする人ではなく、もっと細かいニュアンスまで含めて判断したいと思うタイプの思考です。そういう人の思考は、情報量がさらに増えて、考えるのに時間がかかります。おそらく結さん自身、全ての情報は精査できないと思ったでしょう、何か1つ分かりやすい指標、突破口、江原さんとスナパイさんの2人のうちどちらが人狼か判断できるキーポイントを探していたと思います。

 

それが、朝井さんだったんですね。朝井さんが真占い師なら、江原さんも村人に違いない、と。そしてイメージしたはずです、おそらくここで書いているように、全てロジカルには追っていないと思います。そんな時間はないのです。朝井さんに焦点を絞ったとしても、それでも、圧倒的に考える時間が足りないのです。2日目、孤立してしまったために1人で考えねばならず、時間が足りなくなってしまったと説明しましたね。これと同じこと、あるいは、もっと大変なことが結さんに起こっていたでしょう。完全にリソースが足りなくなっていたと思います。

 

結果、結さんは間違えました。スナパイさんが投票時に、自分が飴猫さんと森本さんの両方に投票しているため狼ではないと説明していましたが、それが持つ意味をきちんと受け止められるだけの整理をしきれていなかったんだと思います。

 

江原さんの襲撃は、狼が有利になる襲撃ではありませんが、村人の思考をオーバーヒートさせる襲撃として成功していました。人狼陣営は、多少論理に足りないことがあっても、おかしいことがあっても無視して仲間を守り、結果見抜かれてピンチにもなりましたが、村人に間違えさせて生き延びました。こういう勝ち方もあります、僕はこれも、とても面白い勝利だと思いました。

 

 

いかがだったでしょうか。僕この試合はなかなかに面白いと思います。論理的な思考としてはボロもいっぱいあるんですけど、人狼が論理だけでなくて、主張の強さや、襲撃のおかしさで、村人を揺さぶりにくる勝ち方がとても印象的です。僕は、人狼の時におかしなことを言えない人なんですが、おかしなことでも強く主張できる、というのも強さだなと思いました。

 

さてさて。結チャンネルで、結チャンネルの公式生放送が自分のイベントとかぶっているから告知できないと言ったんですが、よく考えたら、僕、その前日もイベント開催予定なので、せっかくなのでこっちの告知をしとこうと思います。そう、2日連続イベントなのです。

 

僕は毎週金曜日の夜19時から23時に代々木駅徒歩30秒くらいのところで、みんなでゲームを持ち寄って遊ぶ「ゲームルーム」というイベントをやっています。ニンテンドースイッチとPS4とかのデジタルゲームでもいいし、ボードゲームでもいい、ゲームだったら何で遊べる場所です。もちろん人狼をすることもあります。実は江原さんは常連さんとしてそこに来てくれていて知り合った人でした。

 

そのゲームルームが、12月7日(金)は、平日なんですが、昼から遊べるイベントをしています。つまりあれです、仕事休んで遊んじゃおう、ということを言っているわけです。なんでそんなことをしているかというと、12月7日はニンテンドースイッチの「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」の発売日だからです。

 

これを買って、昼からみんなで遊ぼうという算段です。最も、前述した通りゲームルームはゲームだったらなんでもありの場なので、スマブラでみんな昼からくるということを口実に、ボードゲームなどを遊ぶ人もいますので、ニンテンドースイッチを持っていない人も気軽に遊びに来てください。持ってないけど触ってみたいという人も、ニンテンドースイッチはおすそ分けプレイができるので、参加者同士でシェアしたりできるんじゃないかと思います。

 

いきなり行って、参加者同士でシェアとか……と思っても大丈夫ですからね。こっちから、遊びたいゲーム伺いまして、希望がある場合は初めての方の要望を最大限優先するシステムになっていますから。うちは来る回数が少ない人ほどわがままが聞いてもらえることになってるんです。

 

というわけで、詳しくは以下のリンク先をご覧ください。

 

大乱闘ゲームルームSPECIAL(ゲームルーム)

 

それでは、結チャンネルの公式生放送の方も、僕は出ませんけど、ぜひよろしくお願いしますね!