2012年 AllAboutゲーム業界ニュースでたくさん読まれた記事ベスト10

今回はタイトルの通り、AllAboutゲーム業界ニュースで2012年にどの記事がたくさん読まれたか、というランキングでございます。たくさん読まれた記事のご紹介と共に、その記事で書かれていた内容がその後どうなったか、なんてことについても触れていけば、2012年の総まとめ的な感じにもなるかと思います。それでは、早速10位からいってみましょー。

 

 

第10位 ニンテンドーダイレクトと陳腐化するゲームメディア

第10位はニンテンドーダイレクトとゲームメディアについてお話した記事があがりました。ゲームメディア関連の人からは結構厳しい意見をいただきましたが、一方でゲームメディア読者と思われる方々からは、共感の声もいただきました。ちなみに「陳腐化」というのは、新しくなくなること、時代遅れになって価値が無くなること、という意味です。

 

ニンテンドーダイレクトの影響はどんどん強くなっていますよね。ゲーム流通の現場でも、商談会よりニンテンドーダイレクトの方が早く情報が届くというような状況があります。前々から、地方の人向けに商談会を動画で提供したらどうだろうかみたいな話はチラチラとあがっていたんですが、ニンテンドーダイレクトはその役割すら帯び始めています。

 

 

第9位 PSVitaは、何がしたいのか分からない

第9位はPSVitaのこの話題。PSVitaというハードは色々できるけれど、これぞPSVitaならではというキラーになるサービスなりソフトなりが無いと、結局多彩な機能も生きてこない、という記事です。

 

うーん、これを書いた時には2012年冬あたりに、何がしかの答えが出てくるのでは、と期待していたんですが、いまだにみんながPSVitaを欲しがる決め手になるコンテンツというものは出ておらず、苦戦しております。

 

ちなみにVitaの状況をざっくり言うと、発売後2度めの年末商戦が終わったところで約110万台。同時期のPSPが約250万台ということで、約半分くらいのペースです。

 

2013年はPSO2にソウル・サクリファイス、ゴッドイーター2と、いずれもマルチプレイに特化したタイトルが出てきますが、もう1声、驚きのあるタイトルが欲しいところじゃないでしょうか。

 

 

1年間を通じてたくさん読まれた数、というのを集計すると、どうしても年の前半に書かれた記事の方が有利になります。時間をかけて数字を積み上げられますからね。そういう意味では、11月にかかれたこの記事が8位にきているということは、かなり多くの人に興味を持っていただいた話題だったということかもしれません。

 

どうぶつの森は既に240万本を突破、うち50万本程がダウンロードによるものだそうです。発売直後がパッケージ60万のダウンロード20万でしたから、、パッケージが4倍、ダウンロードが2.5倍に伸びてますね。クリスマス需要が凄まじく、あればあるだけ売れていったパッケージに比べると、流石にダウンロード版の伸びはそこまではない、ということでしょうか。それでも50万本ってすごいですけどね。3DSで50万本以上売れてるソフトって8タイトルしかないですから。

 

2013年はトモダチコレクションあたりが、これに追随する売れ方をするかどうかに注目すると、ダウンロード版というものの定着具合が分かるかもしれません。

 

 

第7位 絶好調の3DSが販売不振で任天堂赤字の謎

任天堂が赤字なのは、販売不振というより3DSの逆ざやだよ、という記事でした。この記事は2012年の2月に書いたものなんですが、最後のところで、2012年の3DSに重要なのは、キラータイトルよりも粒の揃った中堅タイトルを間を置かずに出し続け、それらがソフトの規模相応に売れることだ、ということを書きました。

 

本体の値段を下げてキラータイトルを投入したので、業績は赤字だけどプラットフォームの勢いはでている、なので、この勢いを持続するのが大切ですよねという話です。

 

2012年の3DS状況はというと、「バイオハザードリベレーションズ」に、「パルテナの鏡」、「キングダムハーツ3D」、「ファイアーエムブレム 覚醒」、「マリオテニスオープン」、「世界樹の迷宮に太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ」、「わがままファッション GIRLS MODE よくばり宣言!」などなど、商戦期以外の時期でも20万本以上50万本以下の中堅タイトルがきっちり間をおかずに発売。ジャンルも多彩で、3DSの顧客層をググッと広げていった印象があります。

 

大作は5月の「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D」、7月に「Newスーパーマリオブラザーズ2」、「11月に冬のおいでよ どうぶつの森」、さらには本体テコ入れとして3DSLLの投入ということで、隙のない布陣でした。

 

2013年も柱となるタイトルが既に出揃っていますから、安定して売れていくんじゃないでしょうか。

 

 

第6位 ドラクエXがたった40万本でも大成功な理由

オンライン専用かつ毎月課金するMMORPGで初動40万本はすごいことなんですよ、という解説記事でした。スタートにおける40万という数字は大成功と言っていい数字ですが、これはドラゴンクエストというブランドのパワーが発揮された結果で、ドラゴンクエスト10の中身が吟味され、ユーザーに判断されるのは1ヶ月の無料期間が過ぎてからですよ、ということも書かせていただいてます。

 

これがどうなったかというと、パッケージの販売本数が現状約60万本、11月で公式から課金ユーザーが40万人を超えたという発表がありましたから、かなりいい感じで運営できてると言えるんじゃないでしょうか。Wii U版の発売で、さらに勢いがつくといいですよね。

 

 

第5位 3DSがPSVitaから奪ったもの

もともと、3DSよりも高機能なのに、若干ではありますが3DSより安いという価格優位性と、PSPで人気だったモンスターハンターポータブルシリーズが発売されるということで売っていくはずだったのに、3DSの値下げとモンスターハンター3Gの発売で、そのどちらも奪われてしまった、という記事でした。

 

これとは別の記事なんですが、モンスターハンターがシリーズこれまでPSPはもちろん、PS3、Xbox360、PC、Wiiなど、マルチプラットフォーム展開をしていたことから、モンスターハンターポータブルについてもかなり高い確率で今後も発破されていくだろうという予想を僕は書いていました。少なくとも、PSPで発売すれば400万本売る力があるタイトルですからね。

 

結果はご覧のとおりで、PSPやPSVitaで出る気配はなく、PS3で出ていたHDシリーズに関しても、Wii Uでモンスターハンター3GHD Ver.が発売ということで、任天堂プラットフォームへの集中展開という状況です。これほど任天堂と強く結びついて、そしてSCEから離れていくことを予想できておりませんで、僕の記事で期待を持たせた方には、大変申し訳ないことをいたしました。

 

 

第4位 モンハン3G 拡張スライドパッドの良い所、悪い所

えー、こちらは書いたのが2012年じゃないですね、2011年12月の記事です。正直書いた当初は、それ程大きな反響があった記事ではないと記憶しております。分かりやすくまとめるよう努力はしたつもりですが、一方でそれ程新しい情報がある記事でもないですから。

 

ですが、その後モンスターハンター3Gがジワジワと売り上げを伸ばしていく中で、おそらくこの拡張スライドパッドの需要も長く続いていったのでしょう。検索エンジンあたりから流入して、購入を検討する方達が読みにきてくださったんだと思います。

 

記事の最後に、ボタンが多い3DSが欲しいなあと言っておりますが、やっぱりというか、当然というか、そんなの出る気配ないですね。

 

 

第3位 3DSの実際に遊んで面白かった10タイトル

8月の終わり頃に、3DSLLを購入した人が、一緒に購入したNewスーパーマリオブラザーズ2をクリアした後、次の1本を選び始める頃だろう、と思って書いた記事です。この記事が3位にきているということは、狙いはボチボチ当たったっぽいですね。

 

ゲームは紹介するのに遊ばなきゃいけないというのがすごく大変で、紹介するまえに1本1本プレイするという時間的コストがメチャクチャ高くかかります。こういう、1人が色んなゲームをプレイして、その中で面白かったゲームだけを紹介する、という記事はコスパ最悪です。なのでたくさんは書けなかったりします。

 

記事の最後で、「このゲームが入っていないよ!」という怒りの声があれば、ぜひTwitterやらブログやらで叱咤してもらえれば、それによってまた面白いゲームの情報が拡散されるので、是非宜しくお願いしますと書いたところ、ルーンファクトリー4、カルチョビット、フロッガー3D、戦国無双Chronicle、あたりの名前があがっていたのを見つけました。

 

 

第2位 トルネを買うべき人と、買うべきでない人

第2位は、なんと「トルネを買うべき人と、買うべきで無い人」がランクイン! なにが「なんと」なのかというと、この記事書いたの、2010年の2月なんですよね。だってトルネの紹介記事ですもの。それが2012年の年間ランキングの2位です。

 

第4位の拡張スライドパッドのところと同じで、結局2012年もトルネがジワジワと売れていて、購入しようかどうしようか迷っている方が、参考にしてくださっている感じでアクセスが来てます。記事についての反響も、これを読んで買うことにきめたとか、あるいは逆に自分には必要ないと分かったとか、後は買うのを迷っている人はこれ読むといいよ、みたいな感じで実際に購入の検討材料に使っていただいている声が半分くらいありました。

 

もう半分はって・・・? トルネ君のイラストかわいいという声ですよ! 描いたのは橋本モチチさんですからね!

 

 

第1位 画面の大きさ以外の3DSLLの良いところ

2012年のAllAboutゲーム業界ニュース、第1位は、「画面の大きさ以外の3DSLLの良いところ」でした! 3DSLLは、単に大きくなったというだけではなくて、3DSの細かい不満点を解消する形になっていまして、どっちにしようかなと迷っている方には、LLの方をオススメしたい次第でございます。

 

この記事もことさら新しい情報があるわけではないんですが、3DSが好調な中で、どっちにしようか検討している方が参考にしてくださって伸びていった感があります。

 

ちなみに、みなさんお気づきでしょうか、4位以降、全て紹介記事というか、購入検討用の記事なんですよね。この手の記事は書いた直後にバーンと伸びることが少ないんですが、継続的にアクセスがあるようで、2012年はかなりの割合を占めることとなりました。もしかしたら、「買おうかな、どうしようかな」と迷ってる人が多かった、ということかもしれません。

 


ライトな読者が多かった2012年

 

というわけで、10位から1位まで振り返ってみましたがいかがだったでしょうか。この記事読んだ! というものがありましたでしょうか。1位から4位を見ると、自分でゲームの情報をガッチリ調べあげるコアなゲーマーよりも、ミドル~ライト層の方が読むケースが多いんだなあというのが分かります。

 

結果、この記事は反響が多かったなあ、みたいな体感と、年間を通したアクセスとが必ず一致しませんでした。いわゆるサイレントマジョリティというのが多いんでしょうね。もっとも、AllAboutというメディアの特性とは一致しています。

 

ちなみに、ライトな層とコアな層では、流入経路が違います。前者は検索エンジンが圧倒的に強くて、後者はゲームニュースサイトとか、はてなブックマークあたりのソーシャルメディアを経由して広がる場合が多いようです。10位の「ニンテンドーダイレクトと陳腐化するゲームメディア」なんかは、後者の方が読んでいると思われます。

 

とにもかくにも、2012年も色々書かせていただきました。それをランキングにして並べて紹介できるというのは、ライターにとっては結構幸せなものでございます。

 

2013年もみなさんに読んで頂ける記事を書いて、願わくば2014年にランキングで振り返ることができたらいいなあと思っております。それでは!