ポケモン観戦がこんなに面白いなんて

ネットカフェのスペースを借りてみんなでポケモン。最近のネットカフェは、ボックス席だけじゃなく、こういうオープンスペースもあるんです。
ネットカフェのスペースを借りてみんなでポケモン。最近のネットカフェは、ボックス席だけじゃなく、こういうオープンスペースもあるんです。

ゲームって、もちろん遊ぶものですが、観るのも楽しいですよね。子供のころ、1台しかないファミコンを姉と2人で遊ぶ時、片方がドラクエをプレイしていたら、もう片方はプレイ画面を一緒に観ることで、冒険する気分になったものです。

このゲームを観ると言う楽しみ方、ここにはまだ大きな可能性があるように僕は思っています。実は先日、「みんなでポケモンを遊ぶ新年オフ会」というイベントを開催しました。別に大仰なことはなくてですね、DSとポケットモンスターブラック・ホワイトを持ち寄って、交換や対戦、すれちがい通信やハイリンクを楽しもう、というものです。みんなでポケモンを遊ぶオフ会、略してポケオフは今回で3回目なんですが、今回のテーマは、観るということです。みんなでポケモンを観る、ポケ観戦。このポケ観戦をご紹介しつつ、ゲームを観る楽しみについて、今回はお話してみたいと思います。

 

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みんなでポケモンを遊ぶ新年オフ会

 

 

東京都秋葉原VS千葉県市川のポケモンバトル


対戦会は、2人でチームを組んで戦う4人対戦。2人で相談しながら戦うのが楽しいんです。
対戦会は、2人でチームを組んで戦う4人対戦。2人で相談しながら戦うのが楽しいんです。

 今回は初めて、2ヶ所同時開催というのを行ってみました。東京都秋葉原にあるネットカフェ、「アイ・カフェAKIBAPLACE」と、千葉県は市川市にあるネットカフェ「ワイプ市川北口駅前店」の2ヶ所です。なんでわざわざ2ヶ所でやったのかというと、これはチームを2つに分けたんですね。野球で言えば、東京のジャイアンツと、千葉のロッテです。で、秋葉原と千葉の両方で、同時にポケモンの対戦会をしました。

対戦会は2人1組のチーム同士が戦う4人対戦で1回戦と2回戦を戦い、最後、決勝戦はチームの仲間同士で争います。そうやって、秋葉原と、市川で、それぞれチャンピオンを決めます。オフ会の参加者はそれぞれの店で10人強という感じでしたから、その場にいたほとんどの方が参戦できた、という感じです。

 

ちなみにこの、ポケモンの4人対戦、メチャクチャオススメです。詳しく語ると、記事にできちゃうぐらいなので、記事にしておきました。こちらもぜひ読んでみてくださいね。

 

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4人対戦をしてないポケモンユーザは損をしている(AllAboutゲーム業界ニュース)

 

さあ、面白いのはここからです。秋葉原のチャンピオンと市川のチャンピオン、どっちが本当のチャンピオンなのか、気になりますよね。対戦会に参加した人たちはもっと気になります。そこで、その場でWiFiコネクションを使って、市川と秋葉原のチャンピオンが最後のグランドチャンピオンを争って戦います。両店共、DSゲームカフェというプロジェクトの参加店でして、ニンテンドーゾーンを導入しているので、設定の必要もなくオンラインに接続することができます。まあ、だからこのお店が会場になってるんですが。

しかも、各会場にはスクリーンとプロジェクターを設置。DSの画面をビデオカメラで撮影し、店内で対戦の様子をリアルタイムに上映します。当然、秋葉原チームも、市川チームも、自分たちのチャンピオンを応援しますね。僕は市川におりましたが、なんだか向こうは秋葉原というだけでゲームに強そうじゃないかと、千葉なめんなと、すごい盛り上がりを見せてました。

 

 

白熱のグランドチャンピオン戦とポケ観戦

 

対戦は3匹対3匹で行われます。まず、6匹のポケモンを相手に見せて、両者その中から実際に出場する3匹を選びます。相手がどの3匹を選ぶかを読んで、こちらの出場枠を決めるので、ここからもう試合は始まっています。スクリーンに秋葉原チャンピオンの6匹が表示されると、市川会場が「ざわ・・ざわ・・・」と、まるで何かのマンガみたいな様子になります。「やべえ・・・ガチで勝ちにきてんぞ」「これが秋葉原か・・・」何しろたった今まで、自分たちで戦って勝ったり負けたりしてましたから、みんな揃えているポケモンを見るだけで、相手のレベルが分かるんですね。

さあ、試合がはじまります。市川チャンピオンの1匹目はほのおタイプのヒヒダルマ、対する秋葉原チャンピオンはゴースト、どくタイプのゲンガー。まずはヒヒダルマが先手を取ってオーバーヒート! 1発でゲンガーを沈めるかと思いきや、ゲンガー「きあいのタスキ」の効果でHP1を残してギリギリ残ります。そして、返す刀でゲンガーのカウンター!カウンターは自分の受けたダメージを倍にして返す奇襲攻撃。きあいのタスキで耐えてカウンターで逆襲する必殺の「タスキカウンター」でヒヒダルマ撃沈。

スクリーンで繰り広げられる1手1手に会場中が一喜一憂。
スクリーンで繰り広げられる1手1手に会場中が一喜一憂。

市川会場は動揺を隠せません。市川チャンピオンは続いて、あく、ドラゴンタイプのサザンドラを投入。ここはHP1のゲンガーを軽く仕留めて次に備えたいところですが、先手はゲンガー。会場では「あー、さっきはカウンターだったからか」という声があがります。そう、ゲンガーはもともとかなりすばやい部類のポケモンなんですが、カウンターという相手より遅く発動する技でさっきは先に攻撃させてただけなんですね。しかも、ゲンガーが選んだ技はなんと、自分が倒されると相手も巻き込む、みちづれ。サザンドラは、あくのはどうでゲンガーを倒すも、文字通り道連れにされてダウン。ここまで完全に秋葉原チャンピオンのペースです。

両者、ポケモンの選択。市川チャンピオンは最後のポケモンでこれが倒されると敗北です。その市川チャンピオンのポケモンは、くさタイプのエルフーン。体力の4分の1を使って自分の身代りを出す、「みがわり」という技で猛攻をしのぎつつ、敵の体力を少しずつ奪いながら体力を回復するやどりぎのタネを使い、さらに道具は、これまた毎ターン少しずつ回復するたべのこし。徹底的に持久戦に持ち込む戦い方で、市川大会で他の対戦相手を苦しめたポケモンです。一方、秋葉原チャンピオンはノーマルタイプの、ハピナス。ハピナスは圧倒的体力の高さが自慢のポケモンですが、エルフーンのやどりぎのタネは相手の体力が高ければ高いほど、たくさんHPを奪って回復します。

これは、市川チャンピオン優勢か。市川会場ではエルフーンとハピナスの相性を論じつつ、期待が高まります。まずは先手、エルフーンがセオリー通りやどりぎのタネ。対するハピナスはいきなりの冷凍ビーム! 草タイプは、氷に弱いんです。「こうかはバツグンだ!」さらに「急所に当たった!」市川大会では圧倒的耐久力で猛威をふるっていたエルフーンが、まさかの1撃。市川会場に「ああ~」という大きなどよめきが起こります。

 

 

チャンピオンを称え、バトルビデオを持ち帰り

 

真ん中が市川チャンピオン。負けはしたものの、健闘を称え拍手が送られます。
真ん中が市川チャンピオン。負けはしたものの、健闘を称え拍手が送られます。

終わってみれば、秋葉原チャンピオンの圧勝。しかし、市川会場では、市川チャンピオンに大きな拍手が送られ、健闘が称えられました。なんというか、試合には負けましたが、みんなで敵の強さに驚き、展開を予想して、そして応援し、悔しがる、そんな一体感がすごく楽しいひと時でした。

最後、試合の様子は、バトルビデオに記録されて、その場でサーバーにUPされ、市川、秋葉原の両会場の参加者が持ち帰りました。

ちなみに、バトルビデオの番号はこちら「58-25016-37400」

ビデオで見ると短い試合ですが、詰将棋のような読み合いがあり、これぞポケモンバトルというような決勝戦になっております。ポケモンBWを持っている方はぜひ、ご覧になってみてください。

一応、バトルビデオの説明をしておくと、ポケモンセンターの2階にいる3人の受付のうち、一番右の受付の人に話しかけてバトルビデオを選択し、「バトルビデオ見る」→「ビデオナンバーを入力して探す」で、上記のナンバーを入力することで手に入れることができます。バトルビデオをもらうには、DSをWiFiに接続できる環境が必要です。

 

 

もっと、みんなでゲーム観戦できる機会があればいいのに


今回、みんなで対戦会をして、その対戦会をしたみんなや、会場にいたみんなで、ポケ観戦を楽しみました。で、これはやっぱりものすごく面白いんです。だって、みんなプレイヤーなんですから、そりゃあ、サッカーやってた人がサッカー観戦するのが楽しいように、野球やってた人が野球中継見るのが面白いように、ゲーマーがゲーム観戦したら、楽しいにきまってます。それが、自分の応援する人がいれば、なおさらです。ポケモンが1体出てくれば「おおーっ」、技がきまって「うわーっ」、チャンピン同士が次の技を選択している間は会場でもどう戦うべきかが検討されるといった具合で、まるでみんなで一緒になって戦っているようでした。

当日は、Twitterでも、ハッシュタグ #pokeoff にて実況をしていましたが、市川のチャンピオンからはこんなメッセージをいただきました。

@ahoster029

店舗対抗戦は(少なくとも市川は)店舗内での団結力が半端なかったので、凄く面白かった(&プレッシャーだった)です!帰りがけにも少し言いましたが、次はぜひ東西対決を!>@TaoriHiromu

 

【関連ページ】

ポケオフのTwitter実況まとめ(Toggetter)

 

東西対決を、とおっしゃってるのは、僕が大阪でもポケオフをしたことがあるので、今度は東京対大阪でやりたい、ということなんですね。実はこの方、大阪のポケオフにいらしていた、大阪府民の方で、今回は他の用事と一緒に上京されてポケオフに参加してくださっていたんです。なんとも、ありがたい。

東西対決なんてできたら面白いでしょうね。ゲーム観戦って、やったら絶対に面白いんですが、実際のところなかなか機会がないことでもあります。しかし、こんなに面白いことは、オススメせずにはいられないわけです。ポケモンに限らず、色んなゲームでこの面白さは体験できると思います。今回みたいに、色んな場所でみんながゲームを共有するようなイベントができると、ゲーム体験というものが一段と面白いものにできるんじゃないかなと思いました。調べると、意外とゲームのオフ会ってやってますから、参加してみるのもいいかもしれませんよ。

僕もまた、面白いことを考えて、みなさんと遊んだりしてみたいと思います。それでは!